2024/05/02

Taiwan Today

外交

台湾とイスラム世界との交流を促進、外交部などが台北でイスラム文化展を開催

2021/04/12
台湾とイスラム世界との交流を促進し、国民のイスラム文化に対する理解を深めるため、外交部が中華民国回教協会、イスラム諸国の台湾駐在機構などと協力、今年のラマダンに合わせて18日まで国立国父記念館で「イスラム文化展」を開催している。写真は開幕式の様子。右から6人目が外交部の曹立傑常務次長。(外交部)
台湾とイスラム世界との交流を促進し、国民のイスラム文化に対する理解を深めるため、外交部(日本の外務省に相当)が国立国父記念館、中華民国回教協会、イスラム諸国の台湾駐在機構などと協力、今年のラマダンに合わせて9日から18日まで国立国父記念館(台湾北部・台北市)で「伊斯蘭文化展(Islamic Culture Exhibition)」(イスラム文化展)を開催している。ラマダンとは、ムスリム(イスラム教の信者)が毎年行う断食のこと。
 
外交部の曹立傑常務次長(事務次官)は9日の開幕式に出席してあいさつし、台湾は多元的で寛容性豊かな社会だと指摘した。曹常務次長によると、台湾には現在、中華民国籍のムスリムが約5万人、台湾に定住する外国人のムスリムが20万人あまりいて、これらの人々がムスリム以外の人々と和やかに交流していることが様々なグループの相互尊重と寛容性の拡大につながっている。また、政府と民間が長年ムスリムにやさしい環境づくりに取り組んだことで、台湾は米マスターカードによるムスリムに人気の旅行先ランキング「世界ムスリム旅行インデックス(GMTI)」でも高く評価されている。2019年にはイスラム協力機構(OIC)加盟国を除く3位に。これは台湾にとってそれまでで最高の成績だった。外交部は今後も各界と共に努力し、台湾と全世界のムスリムの人たちとの友情を深めていくとしている。
 
9日の開幕式にはムスリム世界連盟(MWL)のムハンマド・ビン・アブドルカリム・アリッサ(Muhammad Abdulkarim Al Issa)事務局長もビデオメッセージを寄せて開幕を祝った。同事務局長は異なる信仰や文化、文明間での多元的な交流を支持する姿勢を示し、人類共通の価値観によって世界はより和やかで素晴らしいものになるだろうと述べた。
 
「イスラム文化展」では室内と野外での活動が行われる。9日から18日までは国立国父記念館2階の文華軒と文化藝廊で室内展示。17日と18日には記念館の外の広場にブースが設置され、台湾におけるハラルフード産業の紹介や、イスラム教及びラマダンの体験活動が行われる。主催者側では1人でも多くの人が参加するよう期待している。ハラルフードとはイスラム教によって食べることが許されている食品のことで、原材料から加工までいずれも「ハラル認証」取得が求められる。
 
 

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