中華民国（台湾）外交部の呉釗燮部長（=外相）は16日、アフリカ東部ソマリランド共和国のLiban Yusuf Osman外相と双方の医療協力を深化させることで合意し、二国間の医療協力協定「Medical Cooperation Agreement between the Government of the Republic of China (Taiwan) and the Government of the Republic of Somaliland」にリモート調印した。台湾はこの協定に基づき、ソマリランドの首都にある医療機関に医師団を派遣して常駐させ、民生の安定に寄与するという「台湾モデル」の協力精神を発揮する。
呉釗燮部長は16日に行ったリモート調印式で、「医療は台湾とソマリランドの二国間協力における重点領域だ。二国間医療協定の調印によって、両国の医療領域での協力により奥行きを持たせ、間口を広げたい。将来的にわが国からは、海外での人道医療プロジェクトで培った豊富な経験をもとに、専門の医師団をソマリランドに派遣し、現地の医療従事者のスキルアップに協力したい。ソマリランド全体の医療・衛生レベルを系統的に向上させると同時に、世界の公衆衛生の発展を促進するという台湾の約束と責任を果たしていきたい」と述べた。
中華民国（台湾）とソマリランドは2020年、相互に代表機関を設置して以来、二国間の協力関係を深化させている。台湾は今後も、ソマリランドの公衆衛生、情報通信技術、農業、教育などの領域で二国間協力計画を推進したいと考えている。
政府間協力以外にも、台湾の民間団体もソマリランドの医療支援活動を積極的に推進し、友愛の精神を発揮している。例えば、慈善団体の台湾路竹医療和平会（Taiwan Root Medical Peace Corps）はソマリランドで医療ボランティアを派遣し、これまでに延べ数千人に上る人々に医療サービスを提供し、ソマリランドの政府や国民から広く評価されている。