2024/04/27

Taiwan Today

外交

呉外交部長、クウェートのシンクタンクによる取材で中東諸国との協力関係語る

2021/08/03
呉釗燮外交部長がクウェートのシンクタンクのリモート取材に初めて応じ、中国による脅威、台米関係、台湾と中東国家との協力拡大のチャンスについて踏み込んだ説明を行った。写真は「Arab Times 」の二面に掲載された呉外交部長とインタビュー内容。(外交部)
呉釗燮外交部長(外務大臣)が7月28日、クウェートのシンクタンク「Reconnaissance Research」の創設者であるAbdulaziz Mohammed Al-Anjeri執行長のリモート取材に初めて応じ、中国による安全保障上の脅威、台米関係の発展状況、台湾と中東国家との協力拡大のチャンスについて踏み込んだ説明を行った。インタビューの内容は8月1日にクウェートの英字紙「Arab Times」に掲載されると共に同シンクタンクのツイッターでも公開された。現時点での台湾の外交政策及び中国による安全保障上の脅威を国際社会にはっきりと伝えたことになる。
 
この中で呉外交部長は、国際社会は中国の軍機による台湾周辺での継続的な演習に対して何度も懸念を表明しているほか、台湾海峡の安定を損なう中国政府の挑発行為がインド太平洋地域の平和と秩序に対する深刻な挑戦を形成しているとの認識を持っていると指摘。このため日米豪印戦略対話(QUAD)、日米首脳会談、米韓首脳会談、日EU首脳協議、G7(主要7カ国)外相会合などがいずれも台湾海峡の平和と安定を維持することの重要性を重ねて訴えており、これは台湾海峡の問題が海峡両岸間の議題のみならず全世界の各国が注目する焦点になったことを示すと語った。
 
また台米関係について呉外交部長は、米国は台湾にとって長期的かつ最も揺るぎのない盟友であり戦略的パートナーだとした上で、米国が「台湾関係法」及び「台湾に対する六つの保証」などの台湾に対する約束を守ると繰り返していることを指摘した。
 
呉外交部長はそして、中東の地理的な位置とエネルギー供給源としての役割は台湾にとって極めて重要だとし、台湾がアラブ諸国の政府ならびに人々との様々な協力機会の創出と友好関係の構築に積極的に取り組んでいることを強調した。また呉外交部長は、台湾における公衆衛生や情報通信、災害救助、エネルギー協力、女性のエンパワーメント、デジタルエコノミーとネットワークセキュリティなど専門分野での優れた人材は「グローバル協力訓練枠組み(GCTF)」などの仕組みを通じてクウェートをはじめとする中東各国と意見を交わし、台湾の発展経験を共有出来るよう願っていると説明した。
 
「Reconnaissance Research」は2019年4月に創設されたクウェート初の独立した民間シンクタンク。また、「Arab Times」はクウェートの独立後に創刊された初の英字新聞で、アラブ諸国で政策決定に関わるエリート層に一定の影響力を持つ。
 
 

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