2024/05/03

Taiwan Today

外交

高雄市、地名の由来となった京都市と協定書締結

2021/09/11
高雄市という地名は、京都市右京区の高雄山に由来し、100年前、それまでの「打狗」という地名から改称された。写真は、オンライン締結式の様子、前列中央が陳其邁高雄市長、後方左スクリーンの右側が門川大作市長。(高雄市政府全球資訊資訊網ニュースサイトより)

台湾南部高雄市は10日、京都市と「高雄協定書」を締結、高雄市立歴史博物館ではオンラインによる締結セレモニーが行われた。

高雄市の陳其邁市長は、「高雄市と京都市の縁は、100年も前に、京都市右京区の高雄山から取って高雄市と改称した時から始まる。以降、双方は歴史上で深い絆を築いてきた。協定書の締結が、高雄市と京都市の提携拡大の基礎となり、両市交流に新たなる1ページが刻まれるよう期待する」との喜びを語った。

オンラインによる協定書締結式は、台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表(大使)と日本台湾交流協会高雄事務局の加藤英次所長らの立ち会いのもと、陳其邁市長と京都市の門川大作市長が調印した。両市は、産業、観光、文化、教育などの分野で交流を推進し、台湾と日本の友好関係をさらに深めることを確認した。

陳其邁市長は、歴史が交錯する中で、台湾と日本が深い友情の土台を築くと共に、友好的な交流を通して、友情を深めてきたことを強調した。高雄市には、日本占領時代に建てられた歴史的建造物が数多く残されている。間もなく移築工事が完成する高雄駅旧駅舎、六亀区にある旧旅館の池田屋、浄土真宗本願寺派第22世法主の大谷光瑞の別荘だった逍遙園など、台湾と日本が共有する文化遺産と歴史的記念物となっている。

陳其邁市長はこのほか、改めて日本政府と日本の人々に対する謝意を表した。日本は台湾の国際組織参与に対する長期的な支援をしているほか、新型コロナウイルスのまん延が深刻な中、340万回分のワクチンを台湾へ供与した。このような「雪中送炭(中国語の成語で、雪中に炭を送る→困っているときに必要な援助の手を差し伸べるという意味で使われる)」の温情に対して陳市長は、「まさかの時の友こそ真の友」の証で、台湾の人々の心の中に、永遠に刻まれたと説明した。陳市長はさらに、今後、新型コロナウイルスが収束に向かい、一日も早く高雄市と京都市が交流できるようになることを望んでいると述べた。両市特有の魅力を楽しみながら、歴史文化、科学技術、経済、都市の発展など多岐にわたって、協力関係をつなぐ架け橋を築き、共同で台日関係のさらなる深化を図る。

日本台湾交流協会は、2021年を「日台友情の年」と定めた。高雄市でも関連イベント「日台友情×高雄」を計画している。高雄市はさらに9月を「日台友情の月」として、高雄市立歴史博物館において10日から「往返島嶼─1930台日旅情特展(台日往来ー1930年代旅の風景特別展)」を開催している。日本への旅行がかなわなくても、展示会を訪れ、台湾と日本が育んできた友情を堪能してもらう狙いだ。展示会は11月7日まで開催の予定。

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