2024/05/06

Taiwan Today

外交

呉外交部長が豪戦略政策研究所のインタビューに応じ、台豪の友好的な関係などを説明

2022/01/25
呉釗燮外交部長(写真)が「オーストラリア戦略政策研究所」のポッドキャスト番組のリモート取材に応じ、台湾の外交政策の優先的な目標、両岸関係、台豪関係などを詳しく説明した。(外交部)
呉釗燮外交部長(外務大臣)がこのほど、オーストラリアのシンクタンク「オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)」のポッドキャスト番組「The bigger picture」のリモート取材に応じた。インタビューはASPIのPeter Jennings執行長自ら行った。呉外交部長はこのインタビューの中で台湾の外交政策にとっての優先的な目標、台湾海峡両岸関係ならびに地域の向き合う安全保障面での課題、台湾とオーストラリアとの関係などを詳しく説明した。インタビューの内容は23日に配信された。
 
オーストラリアと日本は今年、安全保障協力を強化する「円滑化協定(Reciprocal Access Agreement,RAA )」を締結した。同協定に対する見方を問われた呉外交部長は、中国が権威主義の拡張を図る中、台湾としては、オーストラリアが日本とRAAを締結すると共に「米英豪の安全保障枠組み(AUKUS)」を通じて理念の近い国々との軍事・安全保障分野での支援と協力を強め、自由で開かれたインド太平洋地域を共同で守っていくことを歓迎すると述べた。
 
呉外交部長は、台湾を国際的に孤立させようとする中国の動きを突破することは台湾の生存と発展に関わると指摘。その上で、台湾の安全保障や経済のために国際的な結びつきを築いていくこと、ならびに台湾が国際社会にとって不可欠な「善のパワー」であることを示していくことが外交政策での優先目標だと説明した。
 
さらに呉外交部長は、中国が近年台湾を対象とした軍事演習の規模を拡大し続けていることに触れ、中国は昨年だけで延べ1,000機近い軍機を派遣、台湾の防空識別圏(ADIZ)に侵入させるなどしたほか、台湾の外交空間を絶えず圧迫していると強調。また、中国は一方で経済的な脅迫手段を用い、リトアニアに対して台湾との関係を発展させないよう要求したと指摘した。その上で呉外交部長は、しかし台湾はオーストラリア、米国、日本、ヨーロッパ諸国など理念の近い国々から従来以上に多くの支持を得られたとして、民主主義国が台湾海峡の平和と安定をこれまで以上に重視していることは中国の威圧が逆効果となり、台湾の外交努力がかえって評価される結果になったことを示すと説明した。
 
呉外交部長は、中国の野心は台湾にとどまっていないと主張、その例としてオーストラリアが先ごろ軍事演習を行った際、遠く離れた中国がわざわざ偵察船をオーストラリア沿岸まで派遣して情報収集にあたらせたことを挙げ、国際社会は中国が世界各地に影響力を広げようとする意図を高度に警戒すべきだと訴えた。
 
呉外交部長は、オーストラリア政府の指導者層が近年台湾の国際社会参与、台湾の「環太平洋パートナーシップ協定に関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」参加、そして台湾海峡の平和と安定に対して支持ならびに重視の態度を示していることに感謝した。また呉外交部長は、台湾とオーストラリアは太平洋の島嶼国に対する発展援助の面でも協力していくとし、双方がこれからも各分野での友好的な連携を深めていけることに期待した。
 
 

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