2024/05/17

Taiwan Today

外交

蔡総統、ペロシ米下院議長に「特種大綬卿雲勲章」

2022/08/04
蔡英文総統(右)は3日、アメリカ連邦議会のナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長(左)をはじめとする訪問団一行と会見し、アメリカ連邦議会の台湾に対する揺るぎない支持に感謝した。(総統府)
蔡英文総統は3日、台湾を訪問したアメリカ連邦議会のナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長をはじめとする訪問団一行と会見するとともに、ペロシ下院議長に「特種大綬卿雲勲章」を授与し、台米関係の促進や台湾の国際参与支持に感謝した。
 
蔡総統はまず、ペロシ議長とその一行の訪問を歓迎し、この訪問がアメリカ連邦議会の台湾に対する揺るぎない支持を示してくれたことに感謝した。蔡総統はペロシ議長が前回台湾を訪問したのが921大震災(1999年9月21日)直後の1999年10月だったことに言及。それから20数年が経過し、台湾は震災の陰影から抜け出して復興を遂げたほか、数々の挑戦を克服してきたが、この20年間、ペロシ議長もまた台湾の民主化に関心を寄せ続け、長期にわたり台湾の国際参与を支持してきたとし、これに大変感謝していると述べた。
 
蔡総統はまた、ペロシ議長が長期にわたって自由と民主主義、人権の価値を守るために努力し、民主主義の価値に反する言行に対して勇気をもって立ち向かってきたことに敬意を表し、こうした姿勢は印象深く、人々を感動させるものだと述べた。
 
蔡総統はまた、今年ロシアがウクライナ侵攻に踏み切り、台湾海峡の安全が世界から注目されているが、民主主義の台湾が侵略されることがあれば、インド太平洋地域全域の安全が甚大な衝撃を受けることになるだろうと述べた。
 
その上で蔡総統は、台湾海峡情勢に対する台湾の基本的な姿勢について、(1)国家の主権を守り、民主主義の防衛線を死守する。(2)自己防衛能力を高めるために最大限の努力をし、台湾海峡の平和と安定に取り組む。(3)米国にとって頼りがいのある、そして信頼に値するパートナーとして、米国との関係をさらに強化していく―の3つを挙げた。
 
これに対してペロシ議長は、蔡総統について「世界で最も自由な社会の女性総統」であり、その指導力に大変感服していると称賛。今回授与された「特種大綬卿雲勲章」については、「自分個人だけでなく、台米関係に寄与したすべての国会議員を代表して受け取るものだ。民主党、共和党、上院、下院、いずれも一致団結して台湾を支持している。自分はアメリカの連邦議会を代表して、この勲章を受けることができてうれしく思う」と喜んだ。
 
ペロシ議長はまた、今回の台湾訪問について「我々は決して台湾を見捨てない」という約束を明確に示すことが目的だと強調。さらに、「台湾の物語は、アメリカを含む全世界の、自由を熱愛する人々を鼓舞するものだ。台湾は厳しい環境にありながらも繁栄した民主主義を実現し、世界で最も自由な国の一つとなった。しかも、女性の総統によって指導されている。台湾の人々はどれほど厳しい状況においても、希望と勇気と決意さえあれば、平和で繁栄した未来を築き上げることができることを世界に証明した。いま、米国と台湾が団結することはこれまで以上に重要になっている」とし、これが今回の訪台で伝えたかったメッセージだと説明した。
 
ペロシ議長は最後に、「現在世界は民主主義と権威主義の選択に迫られている。米国は台湾と世界の民主主義を守るためにできるだけのことをする。この決意が揺らぐことはない」とした上で、台湾がパートナーとして連携してくれることに感謝した。
 

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