2024/04/27

Taiwan Today

外交

エスワティニ国王が帰国の途に、台湾訪問で実り多い成果

2022/10/26
エスワティニ王国の国王ムスワティ3世(前列右端)率いる代表団は25日、帰国の途に就いた。写真は代表団が蔡英文総統(同左端)を表敬訪問した際、軍による栄誉礼で歓迎している様子。(中央社)

20日から台湾を訪れていたアフリカ南部のエスワティニ王国(旧称スワジランド王国)の国王ムスワティ3世率いる代表団は25日午前、無事に全日程を終了し、帰国の途に就いた。外交部(日本の外務省に相当)の俞大㵢常務次長(事務次官)は、中華民国(台湾)政府を代表して、空港まで見送りに行った。

エスワティニ国王をはじめとする代表団の今回の台湾訪問は、数多くの成果を上げ、両国の協力および友好関係が新たなマイルストーンに到達した。代表団が蔡英文総統を表敬訪問した際は、軍による栄誉礼で歓迎の意を示し、蔡英文総統とムスワティ3世の立ち会いのもと、両国の外相が「共同宣言」に署名した。エスワティニ王国は、国際社会において再三、台湾に対する強い支持を表明し、双方は、 インフラなど様々な分野での提携を強化している。

ムスワティ3世は台湾訪問中に、外交部の呉釗燮部長(外相)が主催する歓迎会に出席し、経済部(日本の経済産業省に相当)の王美花部長(大臣)と会談して、両国間の経済貿易、投資、商務などの分野における協力の拡大について、意見交換を行った。また、台湾の各業界がエスワティニ王国およびアフリカに対する投資やビジネス環境への理解を深めるため、台湾において投資・ビジネス誘致説明会を開催。国王自ら出席し、100近くの台湾企業が集まった。この説明会で、台湾のドローン開発大手、経緯航太科技とエスワティニ王国の商務・貿易省は、協力覚書を締結した。台湾とエスワティニ王国の企業や政府の経済貿易部門が同説明会を通じて交流を図り、アフリカの商機およびアフリカ市場開拓に関する戦略の策定について討論された。

ムスワティ3世はまた、台湾の石油元売最大手、中油の桃園市(台湾北部)にある石油精製プラントを視察し、エスワティニ王国発展の参考とするため、関連分野の専門家と台湾における建設と発展について話し合った。エスワティニ王国はさらに、王立サイエンスパークの職員を派遣し、新竹サイエンスパーク(台湾北部・新竹市)を視察、協力覚書を交わした。双方のサイエンスパークが今後、科学技術産業の分野における協力をさらに推進するよう期待が持たれる。そのほか、代表団メンバーは、文化、教育に関するテーマについて、台湾の関連組織と協力や交流の機会を設けた。

ムスワティ3世の今回の台湾訪問は、国王に即位してから18回目となる公式訪問で、政治、経済、科学技術、文化、教育などで両国の友好関係をさらに強化するための訪問となった。54年に及ぶ両国の国交において、新たなページを刻むような実り多い成果が得られた。

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