2024/05/20

Taiwan Today

外交

游錫堃立法院長、フェリーで宜蘭県蘇澳港から沖縄県与那国町へ

2023/07/05
立法院(=国会)の游錫堃院長(=議長、左から5人目)は4日、複数の立法委員(=国会議員)や立法院の林志嘉秘書長、宜蘭県の林姿妙県長(=県知事)、宜蘭県蘇澳鎮公所(=役場)の李明哲鎮長らと一緒に、フェリーで日本の沖縄県与那国町を訪れ、その日のうちに帰国した。(立法院)
立法院(=国会)の游錫堃院長(=議長)は4日、立法委員(=国会議員)の游毓蘭氏(国民党)、陳玉珍氏(国民党)、林淑芬氏(民進党)、それに立法院の林志嘉秘書長、宜蘭県の林姿妙県長(=県知事)、宜蘭県蘇澳鎮公所(=役場)の李明哲鎮長らと一緒に、フェリーで日本の沖縄県与那国町を訪れ、その日のうちに帰国した。
 
台湾北東部の宜蘭県蘇澳鎮と日本の最西端に位置する与那国島は直線距離にしてわずか111㎞しか離れていない。游錫堃院長は、この二か所を結ぶ航路が開設されれば多くの人が利用するのではないかと考え、中央政府や地方自治体などに働きかけて今回の試験運行を実現させた。游錫堃院長は立法院で、日本との関係強化を目指す議員連盟「台日交流聯誼会」の会長も兼ねる。游錫堃院長は出発前、今回の訪問の目的について(1)現地の観光視察、(2)直行便(フェリー)の試験運行、(3)国会外交―の3つの意義があると説明。また、蘇澳と与那国島を結ぶフェリーの定期航路の開設は、双方の観光産業を活性化させ、台湾と日本の関係をより強化させることにつながるだろうと期待を寄せた。
 
游院長は午前9時ごろに蘇澳を出発し、日本時間の正午に与那国島に到着した。現地では、超党派議員連盟「日華議員懇親会」の古屋圭司会長と合流し、同日午後5時ごろ再び蘇澳へ戻った。
 
帰路のフェリーに同乗して台湾へやってきた古屋圭司会長は、「昨年の双十国慶(10月10日)のときに20名余りの日本の国会議員と一緒に台湾へやってきて、游錫堃院長の案内で蘇澳を訪れたが、うっすらとしか与那国島を見ることができなかった。当時、游錫堃院長が今度は与那国島から台湾を眺めたいと話していたが、まさかそれから8か月もしないうちにこれが現実になるとは思わなかった」と話した。
 
古屋会長はまた、安倍晋三元首相が述べた「台湾有事はすなわち日本有事」という言葉が象徴するように、台湾と日本の最短距離はわずか111㎞と非常に近いとした上で、「最近世界各国の高官・要人が頻繁に台湾を訪れ、台湾海峡に世界の関心が寄せられている。中国の侵略の野心に対抗するため、台湾は日本と協力すると同時に、米国や豪州など価値を共有する国々と連携を強め、中国が軽々しく武力行使に踏み切らないようにけん制しなければならない」と述べた。
 
古屋会長はまた、台湾と日本の観光や経済発展に掛ける游院長の熱意と期待を感じとした上で、「定期航路の開設にはまだ解決しなければならない問題がある。今後、台湾と日本の双方が知恵を絞り、実現に向けて努力していきたい」と語った。
 
与那国島は人口約1,600人余り、宿泊施設で提供できる部屋は約200部屋と少なく、観光インフラはまだ不十分だ。游院長は、これを機に与那国島を訪れる旅客が増え、収入が増えれば、さらなる観光資源の開拓にもつながるはずだと指摘。今回の試験運行に参加した観光業者の話として「もう少し時間をかけてインフラを整備することで、より多くの旅客を受け入れられるようになるだろう」と期待を寄せた。
 

ランキング

新着