2024/05/09

Taiwan Today

外交

台湾が提唱するAPEC食料備蓄メカニズム構築へ

2011/08/10
APEC)食料安全フォーラムに出席した農業委員会の陳武雄主任委員(中央)。食糧備蓄メカニズム構築に向け各国の協力を呼びかけた。(農委会陳主任委員ブログより)
「アジア太平洋経済協力(APEC)食料安全フォーラム」が9日、台北市で開幕した。行政院農業委員会(農委会)によると、台湾が提唱する、人道支援を主眼とした緊急時の食料備蓄メカニズムについて、日本や米国などメンバー17カ国(17エコノミー)の代表らが協議した結果、早ければ来年にもスタートする見通しとなった。アジア太平洋地域が食料生産に重大な影響を与える天災に見舞われた際、メンバー国から備蓄食糧が緊急に提供されるしくみとなっている。 計画によると、このメカニズムではメンバー国が自発的に、米やとうもろこし、大麦、大豆などの食料を備蓄。これら備蓄食糧を必要とする場合は申請を通じ、委員会がその需要について検討、近隣国から提供される食料を民間の人道支援組織が運搬することで、コストを抑え、迅速で多様な食糧供給が行えるとしている。また、このメカニズムを通じ、気候変動による食糧生産への影響に対応する能力を強化し、リスクを分散することが期待される。 このメカニズムは、昨年10月に日本で開催された第1回APEC食料安全保障担当大臣会合において、農委会の陳武雄主任委員が提案。閣僚宣言「APEC食料安全保障に関する新潟宣言」で示した、共通目標を実現するための具体的な活動を定めた「行動計画」に組み入れられた。陳主任委員はこれに関し、2000~2007年に発生した深刻な自然災害のうち68%がアジア太平洋地域に集中していると指摘し、備蓄メカニズム構築の重要性を強調した。

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