陳武雄行政院農業委員会主任委員(行政院農業委員会ウェブサイトより)
APEC(アジア太平洋経済協力会議)は5日から8日まで、中国大陸北京で第一回林業担当閣僚会合を開催し、アジア太平洋地域における森林の永続的な運営に関する議題について話し合う。中華民国(台湾)からは行政院農業委員会の陳武雄主任委員が訪問団を率いて参加し、同会議で発言する他、アメリカや中国大陸、日本などの経済体とそれぞれ二者会談を行う。
今回の会合は主に2007年のAPECシドニー首脳会議における、森林の永続的な運営と管理への重視を各国に呼びかけ、アジア太平洋地域の森林面積増加に期待するという宣言内容に呼応するもの。
陳主任委員は、台湾の林業は材木生産から、生態保護と多元的価値を強調する生態系経営に転換したとし、今回の会議では台湾の森林運営の特色を紹介、台湾の造林、コミュニティー林業、三つの大型平地森林レジャーエリアを設けた経験及びその成果を各経済体の閣僚たちと分かち合えることを期待している。
また、陳主任委員は会合で、2009年の88水害(台風による土砂崩れなどで約700人が死亡)で起きた森林崩壊などの経験から、自然林の合理的運営の必要性を強調し、それをしなければ水土保全と国土の安全維持はできないと訴える考え。