2024/05/19

Taiwan Today

外交

「台湾に感謝届け!」、与那国島から泳いで台湾に到着

2011/09/19
前代未聞!泳いで中華民国(台湾)にやってきて入国が認められた初の6人。パスポートを誇らしげにかざす。(中央社)

東日本大震災の被災地に大きな支援をしている台湾に感謝の気持ちを届けようと発起された「日台黒潮泳断チャレンジ」は、6人の日本人スイマーが日本の最西端、与那国島から中華民国(台湾)宜蘭県蘇澳鎮まで、リレー方式で二日間かけて泳いでわたるというもの。岩手県、宮城県、福島県の知事による感謝のメッセージも携えている。 17日朝7時すぎに与那国島を出発した6人は、台湾時間19日午前9時ごろに蘇澳に到着した。浜では赤じゅうたんの両側に両国の国旗を持った子供たちが並ぶ中、6人はもみくちゃにされながら大勢が集まる歓迎式典のステージへ。メンバーは口々に、「長かったです」、「(台湾の人たちに)会いたかったです」と話し、ほっとした表情を見せた。ステージ前では内政部移民署の職員がパスポートをチェック、6人は「飛行機でも船でもなく、泳いで来て入国が認めれられた最初のケース」(李鴻鈞立法委員)となった。 同活動実行委員会の松本彧彦委員長は、「被災地に世界で最も熱い支援をしてくれた台湾に日本人が心から感謝していることを直接伝えたい」と活動の目的を強調。発起人で隊長の鈴木一也さんは、「台湾の人たちの笑顔を見たら疲れは吹き飛んだ」、「泳いできた時間は二日間ではなく、震災開始直後から。今日ゴールできたが、まだスタートに過ぎないと感じる。これからも台湾の人たちと泳いでいきたい」と、復興への道程を今後も台湾と協力して歩んでいく決意を示した。 鈴木さんは中華民国(台湾)へはライフセーバーの試合やサーフィンに来ており、もともと好印象を持っていたとのことだが、震災発生後に素早く救援隊を派遣した支援体制、物資ならびに義援金の提供について知った他、義援金の9割が民間からと聞き、「国として日本のことを想ってくれていると改めて知った」と活動発起の理由を説明。被災地である福島県相馬町出身の山田浩平さんは、「津波の影響で海を怖がっている子供たちに、水泳の楽しさを知ってほしい」と、この泳ぎに込めた願いを語った。 中華民国の対日本窓口機関・外交部亜東関係協会の王東生簡任秘書は、「台風の中、無事に泳ぎ着いたことは、台日の関係が今後一層強固になっていくことを象徴している。外交部を代表して皆さんのご苦労に感謝する」と大いに喜んだ。 宜蘭県の林聡賢県長は、「日本からの感謝の気持ちはしっかりと伝わった」と6人の労をねぎらうと共に、「困難を克服し、限界を乗り越えようとする勇気は多くの教えをもたらす」と称えた。

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