2024/05/02

Taiwan Today

外交

「アジア開発銀総会は実り多いものに」彭中銀総裁

2012/05/07
アジア開発銀行(ADB)の総会に中華民国(台湾)を代表して出席した彭淮南総裁(前列右から2人目)。(中央社)

マニラで4日間にわたり開催されたアジア開発銀行(ADB)第45回総会の5日の閉幕に当たり、中華民国(台湾)を代表して出席した中央銀行の彭淮南総裁は、「代表団は今回の参加で大きな収穫を得た」と表明した。

彭総裁は4日に行った講演において、アジア通貨基金(AMF)構想の実現に関し、域内経済の監視機関、「東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3マクロ経済リサーチオフィス(AMRO、ASEAN+3 Macroeconomic and Research Office)」と「チェンマイ・イニシアティブのマルチ化(CMIM)メカニズム」を統合することで、AMFの機能を備えることができると提言した。この構想実現に向けては、AMROが業務を審査の段階にまで拡大するとともに執行する権力を備え、CMIMは単一機関による一本化した管理とし、各国を広くカバーすることで真の意味での多角化が可能になり、最大の成果が発揮できると指摘した。

また、彭総裁は「台湾は、公的機関と民間の提携による融資での進んだノウハウ、および活気に満ちた中小企業を擁しているため、アジア開発銀行は台湾との間で協調融資や官民協力の分野で提携を強化できる」との見方を示した。

彭総裁はさらに、各国が経済貿易協力を推進するには自ら限界を定めるような排他的な手法は適しておらず、自由で、公平で、開放的な国際貿易の環境を確立した上で、各国間の経済貿易交流を促進すべきだとの認識を示した。アジア開発銀行がアジア統合を推進するに当たり、広範な方面からの参与という原則にのっとって、堅実な経済力を備えた国や金融資源の豊かな国はすべて参加できるようにすべきであり、政治的な差異からたやすく排除してはならないと述べた。

ランキング

新着