アメリカはこのほど、台湾が世界保健機関（WHO）の年次総会であるWHAにオブザーバーとして参与することを支持、さらには台湾招請を常態化すべきとの立場を明らかにした。また、WHOは不透明な方式で台湾の名称を決めたと指摘した。
これに対し、中華民国外交部は17日、アメリカが台湾のWHA参与を支持していることに感謝すると共に、「台湾はWHOと直接連絡し、中国大陸を経由しない」と強調、台湾の名称問題については引き続きWHOに抗議していくと述べた。
アメリカ国務省が4月下旬に議会に提出した、「台湾のWHAオブザーバー参加への協力」報告によると、アメリカはWHOが台湾の衛生当局に招待状を送り、再びオブザーバーとして大会に参与させることを支持すると共に、この招請は常態化されるべきとの立場を示している。また、WHOで台湾が「中国の一つの省」とされていることについて、アメリカは、これはWHOが他の会員国と話し合って決めたものでないと指摘、さらには、台湾が参与を希望する技術的な活動や話し合いに対して、WHOが多くの制限を設けていることを懸念するとしている。
報告の最後でアメリカは、台湾が国際組織に参与していく次のステップとして、台湾が改めて国際食品安全当局ネットワーク（INFOSAN）に加わることを強く支持するとし、台湾の参加は地域全体に有利だとの見方を示している。
行政院衛生署の邱文達署長は、5月21日にスイス･ジュネーブで開幕する第65回WHAに代表団を率いて出席する。