2024/05/05

Taiwan Today

外交

「台湾海峡の平和と繁栄強化、国際社会参与拡大」馬総統

2013/04/17
馬英九総統(後方のスクリーン)が米学者らとのテレビ会議に参加。ライス元米国務長官(中央右)が司会を務めた。(中央社)

馬英九総統は16日、総統府と米スタンフォード大学「民主・発展・法治センター(Center on Democracy, Development, and the Rule of Law:CDDRL)」とを結んだテレビ会議に参加、「道を示して前進」と題した講演を行った。馬総統は、中華民国(台湾)は台湾海峡の平和と繁栄を強化すると同時に、国際社会参与の場の拡大に向けて努力することで、国際社会における「責任感あるステークホルダー(responsible stakeholder)」としての役割を果たせるよう希望した。

馬総統はまた、「切迫した問題を優先し、そうでないものは後回し」、「容易なものを優先し、そうでないものは後回し」、「経済問題を優先し、政治問題は後回し」の原則が台湾海峡両岸関係の各議題を処理していく手順を確立したとし、この「積み上げ方式」こそが、台湾海峡の恒久平和を目指す上での唯一の道筋だとの考えを示した。一方で馬総統は、両岸関係が平和的に発展する中、中国大陸は、台湾の国際社会参与が「二つの中国」や「一つの中国、一つの台湾」、「台湾独立」を意図する動きとみなす必要は無いと強調。

対米関係について馬総統は、米国の対台湾武器売却を含め、台湾と米国との関係を極めて重視していることを改めて表明、台湾の貿易上、中国大陸がいかに重要になろうが、台湾は依然として経済貿易分野での米国との関係深化を望むとの立場を伝えた。

馬総統はそして、リソースに限りのある台湾は依然として数多くの課題に直面しているとした上で、中華民国が策定する国家の安全保障戦略は三つの面に及ぶと述べた。この三つの面について馬総統は、両岸の和解の制度化により、非平和的な手段での問題解決を双方ともに望まないようにすること、台湾が自由民主の理念を支持、自由貿易を提唱し、国際社会で人道支援を提供することで道徳的地位を高め、「世界の模範的な公民」となること、そして国防力の強化だと述べている。

また、米ボストンマラソンで起きた爆発事件について、馬総統は講演前に犠牲者に対する哀悼の意を表すると共に、事件の犯人を厳しく非難した。

会議はCondoleezza Rice元米国務長官が司会を務め、CDDRLの主任であるLarry Diamond教授、Francis Fukuyama教授、Gary Roughead前米海軍作戦部長らがパネリストとして出席した。

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