2024/04/29

Taiwan Today

外交

馬総統、「東シナ海空域安全保障声明」を発表

2014/02/26
馬英九総統は26日午前、東アジア平和・安全国際シンポジウムで、「東シナ海空域安全保障声明」を提言した。(外交部)

馬英九総統は26日午前、東アジア平和・安全国際シンポジウム(International Conference on Peace and Security in East Asia)に出席、現在の東シナ海の上空をめぐる問題について、「東シナ海空域安全保障声明(Statement on East China Sea Air Space Security)」と題した提言を行い、地域の平和と安定的な繁栄を促したいとの意欲を示した。

馬総統はこの声明で、以下の3項目の主張を提示した。第1に、「東シナ海平和イニシアチブ」の精神にのっとり、関係各方面が現行の国際法の原則を遵守し、平和的な方法により相互間の争議を解決することで、東シナ海空域の安全保障を確実なものとし、飛行の自由を守ること。第2に、東シナ海空域の安全に直接影響するおそれのある防空識別圏(ADIZ)の重複について、各方面が直ちに2者間交渉を進め、解決の道を導き出すこと。衝突や誤った判断を避けるため、必要であれば一時的な措置を採ることもできるとする。第3に、各方面が相互信頼と互いに利するという前提のもと、共同で協議し、水域と空域を包括する「東シナ海行動規範(East China Sea Code of Conduct)」を制定すると同時に、速やかに多角的交渉メカニズムを構築すること。

このシンポジウムは、外交部(日本の外務省に相当)と国立政治大学の共催で、米国、英国、日本、韓国、インドネシア、シンガポール、フィリピン、タイ、オーストラリア、ニュージーランドなど各国の研究者や専門家を招き、台湾の研究者や専門家とともに、地域の安全保障情勢についての分析、東アジア地域の安全保障情勢をめぐる課題、地域の安全と防空識別圏、「東シナ海平和イニシアチブ」による防空識別圏重複問題の処理といった議題について検討した。

このほか、米国の元国防副長官で、シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)のジョン・ヘイムリ(John Hamre)CEOが、「東アジア地域の安全情勢―米国の観点から」と題して、基調講演を行った。また、スコット・ブラウン(Scott Brown)元米連邦議会上院議員が、東アジア情勢や台米関係の重要性、中国大陸の台頭にいかに対応するかなどについて講演する。

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