立法院は先ごろ、「駐南アフリカ共和国台北連絡代表処と南アフリカ連絡弁事処の刑事司法共助協定」及び「中華民国とセントクリストファー・ネーヴィスとの犯罪人引渡し条約」を審議し、これらを承認した。
南アフリカとの「刑事司法共助協定」は2013年7月に調印したもの。内容は（1）証言や陳述の取得、（2）証拠の取得、（3）関係者の所在の確定、もしくはその身分の確認、（4）文書の送達、（5）証拠の取得を目的とした捜索や差し押さえの請求、（6）双方の国内法における禁止規定に違反しない全ての形式の請求等の規定となっている。
セントクリストファー・ネーヴィスと2013年8月に調印した「犯罪人引渡し条約」の内容は、二重処罰原則（引渡しの対象となる者の関わる行為は中華民国とセントクリストファー・ネーヴィスのいずれにおいても犯罪であること）、政治犯は引渡すことができないこと、軍事犯罪で、一般の刑法での犯罪とならない場合は引き渡すことができないいこと、「一事不再理」（ある刑事事件の裁判で確定した判決がある場合、その事件について再度、実体審理できない原則）、「罪名特定原則」（引渡しの理由となった罪名以外での審理はできない原則）となっている。