最大野党・民進党主席で、来年早々に行われる総統選に立候補を表明している蔡英文氏が29日から6月9日にかけ、米国を訪れる。米側の姿勢は、蔡氏が前回総統選に立候補した4年前より明らかに友好的とみられている。一方、馬英九総統は今年7月の中米訪問の際、米国を経由し、母校であるハーバード大学で講演する計画で、与野党のリーダーが相次いで米国を訪れることになる。
蔡氏の米滞在中には、馬総統の外交政策の成果も示される予定だ。30日からチャールズ・H・リブキン国務次官補(経済商務担当)が来台するが、近年台湾を訪れた中では最も職位の高い米政府高官となる。また、米ワシントンD.C.のシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)で蔡氏が講演を行う6月4日(台湾時間)の前日、同3日には、総統府は米スタンフォード大学とテレビ会議を開く。総統府によると、この会議は数カ月前から予定していたもので、特に蔡氏の講演前夜に合わせたものではないという。