馬英九総統は外遊の初日、米国のボストンでトランジットした際、母校であるハーバード大学を訪れ、同大学の教師や学生、並びに米国における台湾に関する重要な学者らと会食し、座談会を行なった。馬総統は席上、「92年共識(92年コンセンサス)」が「あいまいさの傑作(masterpiece of ambiguity)」と形容されているのはまさに、主権争いを棚上げし、それぞれに有利な点に力を注ぐことを実現しているからだと説明、これからも台湾海峡両岸が、「92年共識、一中各表(92年コンセンサス、一つの中国、各自解釈)」の原則の下、交流を継続できるよう希望した。
馬総統は、米国の指導層は、両岸の平和と安定の維持が台米関係に建設的な基礎をもたらすと繰り返し述べていると指摘、米国は台湾か中国大陸かの選択を迫られなくなり、三者関係がかつての悪循環から好循環へと転換したことはかつてなかった状況だと強調した。
馬総統のボストンにおけるトランジットでは、米国の対台湾窓口機関・米国在台湾協会(AIT)のレイモンド・バッガード理事長が空港まで出迎えた他、米国側は馬総統に対してハイクラスの待遇を提供、訪問団の乗った車は移動の間、パトカーの先導を受けた。