2024/05/05

Taiwan Today

外交

総統の太平島訪問、外交部「主権行使であり正当かつ必要」

2016/01/28
昨年12月に太平島に設置された、馬英九総統の揮毫による石碑。(中央社)

馬英九総統は28日、南シナ海に浮かぶ南沙諸島(スプラトリー諸島)最大の島、太平島を訪れ、現地を視察すると共に太平島に常駐する人員たちを労った。外交部(日本の外務省に相当)はこれについて27日、馬総統が同島を視察し、旧正月前に駐在人員を慰労することは正常で理にかなっていると説明、視察は国家主権を行使するためで、十分な正当性と必要性を持つとの立場を示した。

外交部は27日夜、馬総統の太平島訪問について四点を強調。まず、歴史、地理、国際法のいずれから見ても、南沙諸島、西沙諸島、中沙諸島、東沙諸島及びその周辺海域は中華民国固有の領土・海域であり、中華民国がこれら四つの諸島及びその海域について国際法が認める全ての権利を有することに疑いの余地は無いこと。

次に、太平島は南沙諸島で面積が最も大きく、自然に形成された島嶼で、中華民国固有の領土の一部であり、台湾南部の高雄市旗津区に属すること。外交部は、馬総統が太平島を訪れて現地の運営成果を視察し、旧正月前に駐在人員を慰労することは正常かつ理にかなっている他、国家主権を行使する上で、十分な正当性と必要性を備えるものと主張した。

外交部は第三点として、中華民国が「国連憲章」並びに「国連海洋法条約」などの国際法における、平和的な紛争解決や自由な航行・飛行に関する規定を常に遵守していることを挙げた。外交部は、中華民国が太平島などの島嶼を実効支配して60年以上になるが、南シナ海において他国と軍事衝突を起こしたことは無く、各国が国際法に従って同海域と上空を航行したり飛行したりすることを妨げたことも無いと強調した。また、中華民国が太平島で近年進めている埠頭の改修や灯台設置などの各種建設工事は、いずれも南シナ海における人道支援、科学研究、省エネCO2削減、環境保護などの平和用途のもので各方の利益に合致し、地域の平和と安定に資すると訴えた。

最後に外交部は、中華民国政府は「南シナ海平和イニシアチブ」を基礎に、「主権は我が方にあるが、争いは棚上げし、平和互恵で、共同での開発を目指す」という基本原則を堅持すると強調。対等な協議を前提に南シナ海の平和と安定を関係各方と共同で促進し、南シナ海における資源の保護と開発を共同で行っていく用意があるとして、南シナ海を「平和と協力の海」に出来るよう希望した。

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