2024/05/07

Taiwan Today

外交

馬英九総統、比ラモス元大統領の表敬訪問受ける

2016/04/08
馬英九総統(右)は7日、フィリピンのフィデル・ラモス(Fidel V. Ramos)元大統領(左)の表敬訪問を受けた。馬英九総統は、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島にある中華民国固有の領土「太平島」について、フィリピンが主張する「岩礁」ではなく、「島嶼」であると重ねて強調した。(中央社)

馬英九総統は7日午前、フィリピンのフィデル・ラモス(Fidel V. Ramos)元大統領が率いる訪問団の表敬訪問を受けた。馬総統は、ラモス元大統領が長期にわたり、中華民国(台湾)を支持していること、および中華民国(台湾)とフィリピンとの長年の緊密な交流を評価したほか、南シナ海の問題について、南沙(英語名スプラトリー)諸島にある中華民国固有の領土「太平島」は、フィリピンが主張する「岩礁」ではなく、「島嶼」であると重ねて表明した。

南シナ海をめぐる紛争については、国際仲裁裁判所が2015年11月下旬にオランダ・ハーグで審理を行った際、フィリピンの弁護士が「太平島は島嶼ではない。淡水もなく、農耕もできず、物資の調達をすべて輸入に頼らざるを得ない岩礁だ」と主張した。これについて馬英九総統は、「事実と全く異なる」と反論。馬・総統によると、政府は2015年12月12日、2016年1月23日と28日、3月23日にそれぞれ専門家、学者、国内外メディアを太平島に招いた。これらの専門家やメディア関係者には、太平島に純度の高い淡水と、肥沃な大地があること、10種類以上の農産物を生産し、ニワトリ、ヒツジなどの家畜、イヌなどの動物もおり、数百株もの大きくて立派な熱帯樹木が育ち、病院、郵便局、観音堂といった施設もあることを自ら確認してもらった。馬総統は太平島について「木々が生い茂り、生命力が旺盛で、生活機能が完全に整った島であり、『国連海洋法条約』第121条の定める「島嶼(island)」の要件に完全に合致している」と述べた。

馬総統はまた、今年1月28日に太平島に上陸した際に発表した「南シナ海平和イニシアチブ」ロードマップで、「協力し、衝突しない」、「分かち合い、独占しない」、「実務的に対応し、対立を回避」の「3つのイエスと3つのノー」の原則と、「争議の棚上げ、全体的な計画、共同開発」の「進むべき道筋」を提唱したことにも言及した。また、今年3月23日に国内外メディアによる太平島視察を実施した後、フィリピン政府に対して正式に、誤解を解くために政府代表や弁護士を太平島に招待したいとの旨を伝えたと述べた。馬総統はさらに、仲裁裁判所の5名の裁判官が太平島に実際に上陸し、島の生活機能について理解することも大歓迎だと述べた。また、中華民国(台湾)の希望は、南シナ海を「平和と協力の海」にすることだと指摘。太平島には平和と人道救助の島、生態保護の島、低炭素社会の島として、重要な役割を果たしてほしいと述べた。

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