外交部（日本の外務省に相当）は13日、ケニアの警察当局がケニアの地方裁判所の判決並びに同高等裁判所による国外退去差し止めの命令に従わず、同国で無罪判決を受けて釈放されるべき中華民国（台湾）の国民23人を強制的に勾留したこと、そして別件で逮捕された中華民国民22人の意思に反し、同国が「一つの中国原則」に従うことを理由にこれら中華民国民を直接中国大陸に「強制送還」したことに対して厳重抗議した。外交部はまた、ケニア政府が理にかなった説明を行うよう要求している。
外交部によると、ケニアの地方裁判所は今年4月5日、中華民国籍の23人を無罪とし、釈放する判決を言い渡すと共に期限内の国外退去を命じた。しかしケニアの警察当局はこれらの人たちを同国首都ナイロビのKillimani警察局に連行し、24時間を超える違法な勾留を行なった。そしてさらには、ケニアの高等裁判所による、これらの人たちの国外退去を差し止める命令を無視し、暴力的手段で中国大陸に「強制送還」した。外交部は、ケニアの警察当局は、4月8日に逮捕した中華民国民22人に対しても、これらの人たちの意思を無視して中国大陸に「強制送還」したとして、中華民国民の権益を深刻に侵害する行為と非難している。