2024/05/08

Taiwan Today

外交

海外の法律学者、15日に太平島を視察

2016/04/15
馬英九・総統は14日に行われた国際会議に出席し、常設仲裁裁判所が事実を無視しないよう呼びかけた。(中央社)

東呉大学(台湾北部・台北市)法学部は14日、世界の法律学者を招いて「南シナ海における争いと国際法に関する国際会議(International Conference on the South China Sea Dispute And International law)」を開催した。14日の会議を経て、これらの学者たちは15日、外交部(日本の外務省に相当)による手配の下、南シナ海に浮かぶ南沙諸島(スプラトリー諸島)最大の島、太平島を視察した。

同会議に出席したのは、英オックスフォード大学のAntonios Tzannakopoulos氏、英リーズ大学のSurva P. Subedi氏、及び常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)のGerhard Hefner裁判官ら。馬英九・総統は会議でのあいさつの中で、常設仲裁裁判所は太平島を島嶼から岩礁へと「降格」すべきでないと呼びかけた。馬・総統は同裁判所に対し、事実を無視することなく、国連海洋法条約第121条の規定を根拠とするよう求め、誤った判断は中華民国(台湾)の権益を損なうばかりでなく、違法な裁判になると指摘した。

馬・総統は、中華民国総統として常設仲裁裁判所に対し、強く呼びかけるとして、まもなく明らかにされる仲裁の判断が太平島の法的地位に影響せず、それによって太平島が島嶼から岩礁へと「降格」されることのないよう希望した。馬・総統は、仮に口頭審理(Oral Hearing)の機会があるならば中華民国は参加を希望するとし、仲裁の当事者ではないとしても、自らの権益が影響を受ける者として意見を述べる機会が与えられるべきだと訴えた。

フィリピン側が「太平島は島ではない」と主張していることに対して馬・総統は、先ごろ行った記者会見で自身は、フィリピン政府の関係者、代表、弁護士を太平島に招く立場を表明していると説明。馬・総統はさらに、常設仲裁裁判所の仲裁人員が太平島を視察することも歓迎、彼らが自分たちの目で太平島の生態系を確認することで、誤った情報に惑わされず、国際法に従って正しい決定を下すよう期待した。

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