2024/04/29

Taiwan Today

外交

馬総統、シンガポール「ザ・ストレーツ・タイムズ」紙の取材に応じる

2016/04/22
馬英九総統(左)はこのほどシンガポールの大手日刊紙、「ザ・ストレーツ・タイムズ」の単独インタビューに応じた。(総統府サイトより)

馬英九総統はこのほど、シンガポールの大手日刊紙「ザ・ストレーツ・タイムズ」の単独インタビューに応じ、台湾海峡両岸が関与したとされる国際的な電話詐欺事件の司法管轄権、両岸関係、台湾アイデンティティ、並びに南シナ海における領有権問題などについてメディアの質問に答えた。総統府は21日、その内容全てを公開した。

南シナ海における領有権問題について馬総統は、中華民国(台湾)は南シナ海の島々及びその他の周辺水域に対し、「中華民国固有の領土であり水域である」とする立場をこれまでずっと主張してきているとして、このため中華民国は南シナ海における非常に重要な当事国だと強調した。

馬総統は、昨年11月下旬に常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)が行なった公聴会でフィリピンの弁護側は、太平島は島嶼ではなく岩礁であり飲用可能な水はなく、耕作が出来る土地も無いため全ての物資は外部からの輸送に頼っていると主張したが、こうした言い方はでたらめで事実と全く異なると指摘。

馬総統は、このため昨年12月中旬から、中華民国の政府高官、国際メディア、学者、専門家らによる太平島の視察を四度にわたって実施し、仲裁の中でフィリピンが太平島について話していることが事実と全く異なることを皆が理解するのを助けたと説明した。

そして馬総統は、中華民国はかねてから、フィリピン政府の代表もしくは弁護士の太平島訪問を心から歓迎する立場を表明していると指摘、さらにはハーグの仲裁員5人に対しても太平島訪問を正式に要請していると述べた。馬総統は、仲裁裁判所の規則では、裁判所が必要な場合に人員を派遣して実地調査を行うことを認めているからだとしている。

馬総統は、この問題の影響は大変大きいとし、仲裁裁判所の人員が太平島を訪れて正しい判断を下すよう希望。仮に仲裁員の決定が正しくなければ仲裁裁判所の公正性が影響を受けるばかりでなく、国連海洋法条約第121条の規定にも違反し、さらには中華民国の権益が大きく損なわれると懸念した。馬総統はそして、このインタビューを通して国際社会に対し、中華民国はこれら関係各方面の人たちの太平島訪問を歓迎することを伝えられるよう期待した。なお馬総統は、太平島を訪問しようとする場合、自身の総統任期が切れる5月20日までに訪れるよう提言した。

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