2024/05/07

Taiwan Today

経済

国研院が3Dプリンターによる医療材料の認証機構に、バイオ医療クラスターの発展を加速

2017/04/27
国家実験研究院(国研院)計器科学技術研究センターが、UL LLCと協力覚書を交わし、アジアで唯一、3Dプリンターで生産された医療材料に対する認証を行える機関となった。右が計器科学技術研究センターの楊耀州主任。左がUL LLCの周斯敏副総裁。(国家実験研究院提供、中央社)
国家実験研究院(国研院)計器科学技術研究センター(Instrument Technology Reserch Center)が26日、国際的に安全認証サービスを提供する企業、UL LLCと協力覚書を交わし、アジアで唯一、3Dプリンターで生産された医療材料に対する認証を行える機関となった。
 
国家実験研究院計器科学技術研究センターの新竹バイオメディカルサイエンスパーク(台湾北部・新竹県)における拠点による、3Dプリンターで作られた医療材料の生体適合性に関する認証、機械特性と確実な効果、及び前臨床動物試験の3項目の認証がいずれもUL LLCの認可を受けた。計器科学技術研究センターによる認証が始まれば、3Dプリンターでの医療材料が販売可能になるまでに必要なハードルのうち90%が効果的に検証でき、それにかかる時間と経費を半分に抑えることが可能。
 
将来、台湾で生産された3Dプリンターによる医療材料は、UR LCCが判定に用いる関連のテスト項目と方法で国家実験研究院計器科学技術研究センターが検証し、認証すれば、米国食品医薬品局(FDA)統制問題事務局にとって唯一の提携パートナーであるUL LCCの認証を得たのに等しく、米国のFDAなどによる販売許可取得までに必要な時間を短縮できるという。
 
FDA認証で人体実験が必要な部分は、病院内で医師の許可があってはじめて進めることができる。この部分は今回の協力覚書に含まれていないものの、新竹バイオメディカルサイエンスパークで現在建設計画が進められている国立台湾大学付属病院と中国医薬大学付属病院にこれらの問題解決が期待できる。計器科学技術研究センターも積極的にこうした計画の実現を後押ししていく。
 
UL LCCの周斯敏副総裁によると、同社と計器科学技術研究センターとの提携はすでに長期にわたる。周副総裁は、今回の覚書は医療材料から医療、そして病院で使用する製品までをいかに統合していくかの問題を解決し、産業全体を結びつけると共に、これらの産業に明確なソリューションを提供するものだと説明した。計器科学技術研究センターの楊耀州主任も、すでにメーカー50社と契約を結んでおり、ビジネスチャンスは無限だと明るい見通しを示している。
 
 

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