2024/04/29

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経済

台湾大車隊、高級車タクシー配車サービス開始

2017/05/12
台湾大車隊(Taiwan Taxi)は11日に多元化タクシーの試験的営業を開始、ベンツなどの高級車で専門的で高品質なサービスを提供するタクシーの配車を目指す。(中央社)
台湾のタクシー会社最大手、台湾大車隊(Taiwan Taxi)は、11日から「多元化タクシー(交通部が法改正を実施したことで、従来タクシーの黄色以外の車体など「運営の多元化」を認められたタクシー)」の試験的営業を開始したことを発表した。台湾大車隊の多元化タクシーは、ファーストクラス級のサービスを念頭に置き、そのうちデラックス多元化タクシーは、運転手が様々な専門的な経歴を持ち、元警察官による警護サービスの提供も可能だ。台湾での多元化タクシーの営業は皇冠大車隊(Crown Taxi)に次いで2社目。
 
台湾大車隊の多元化タクシーは、三種類。デラックス車(ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン)、9人乗り車、リラックス車(セダン、SUV)が含まれ、車両台数は合計30台。台湾大車隊の配車アプリを使ってタクシーを呼ぶことができるほか、このアプリはまた乗客に運転手、車両位置、走行軌跡、推定運賃、乗り心地評価、電子決済などのサービスも提供している。
 
台湾大車隊の多元化タクシーの運転手は、1,000人にも上る応募者から筆記試験や適性検査、面接、サービス態度の確認などを経て30名が選ばれた。運転手は専門的な接客マナー研修を受けた。
 
これらのタクシー運転手の経歴は様々で、多様な専門的サービスの提供が可能だ。例えば、元警察官の運転手は警護サービス、ツアーガイドの経験を持つ運転手はより詳しい旅行案内が可能だ。また、ファッションデザイナーや外資系企業の幹部などの経歴を持つ運転手もいて、乗客に対して単なるタクシーの乗車だけでなく、専門分野のサービスも提供する。
 
台湾大車隊の多元化タクシーの初乗り料金は一般のタクシーと同様で70台湾元(約260日本円)。平日、1回ごとの加算額は、デラックス車が8台湾元(約30日本円)、9人乗り車が7台湾元(約26日本円)、リッラクス車が一般のタクシーと同じ5台湾元(約19日本円)となっている。1回の料金加算の時間と距離は一般のタクシーと同様。
 
ピーク時間帯(午前7時から9時、午後5時から7時)の1回ごとの加算額は、デラックス車が10台湾元(約37日本円)、9人乗り車が8台湾元(約30日本円)、リッラクス車が6台湾元(約22日本円)となっている。
 
試験営業期間中の1回ごとの加算額は、ピーク、オフピークの時間に関係なく、デラックス車と9人乗り車が6台湾元(約22日本円)、リッラクス車が一般のタクシーと同様。
 
試験営業期間中、乗車料金がピーク、オフピークの時間に関係なく一般のタクシーと同額だが、セダンの輸入車と9人乗り車がその1.2倍。正式営業の開始後は、通常、ピーク時、台風の日の3種の料金が設定される。
 
米自動車配車アプリのUber(ウーバー)が認可を得た業者と提携して営業を再開したことで、これまでの低価格競争の優位性を失い、車両の数も以前、自家用車を使ってタクシー営業をする「白タク」の時代より減った。「台湾版Uber」と呼ばれている多元化タクシーは、法律の制限で一般のタクシーより低価格設定にするわけにいかず、業者はまずサービスの質を向上させることから始めた。
 
なお。台風の日の1回ごとの加算額は、デラックス車が30台湾元(約112日本円)、9人乗り車とリラックス車が20台湾元(約75日本円)。

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