2024/05/01

Taiwan Today

経済

輸出が安定、経済部国際貿易局が海外市場開拓へ4措置

2017/06/08
1月から5月までの累計で台湾の輸出は前年比12.5%増。世界景気が回復する中、企業が海外市場を開拓できるよう、経済部国際貿易局が4つの措置で後押しする。写真はハラル認証のマーク。(中央社)
財政部(日本の財務省に相当)は7日、今年5月の輸出入統計を発表。5月の輸出は前年同月比で8.4%のプラスで、前年比プラスは8カ月連続となった。5月の輸入は前年同月比10.2%のプラス。1月から5月までの累計では、輸出は前年同期比12.5%のプラス、輸入は同19.4%のプラスだった。
 
世界景気が回復する中で企業がチャンスをつかみ、海外市場を開拓するのを後押しするため、経済部(日本の経産省に相当)国際貿易局は4つの措置を打ち出す。まず、海外のバイヤーによる買い付け商談会を集中的に開催する。国際貿易局は3月から5月にかけてすでに4回の商談会を開き、海外バイヤー850社以上に台湾で商品を調達させることに成功。これに続いて6月から8月にも産業と市場別に7回の買い付け商談会を開催する。
 
第二に、ムスリムのビジネスチャンスをつかむため、「台湾清真推廣中心(台湾ハラル認証推進センター)は今年4月の発足以来、国内でのムスリムブームを効果的に盛り上げており、同センターの協力により企業3社がハラル認証を取得した。同センターは現在も同認証申請に向けて企業25社を指導している。5月にはマレーシア・クアラルンプールのスーパーマーケット、イオン(AEON)に「台湾ハラル食品コーナー」を設置した。そして6月には「台北国際ハラル製品見本市」を例年以上の規模で開催、さらには「台北開齋節」(ラマダンの終了を祝う祭り)に合わせて体験普及イベントも実施する。
 
第三に、「台湾エクセレンス」(台湾の優れたブランド製品に与えられる栄誉賞)を用いて台湾の産業の国際的なイメージを高める。6月には台湾高速鉄道の台中駅で2カ月間に及ぶ「台湾エクセレンス展示イベント」を始める他、「台北国際コンピュータ見本市(COMPUTEX TAIPEI)」と「ベトナム国際情報通信見本市(ICT COMM 2017)で「台湾エクセレンスパビリオン」を設置する。また、フィリピン、ベトナム、日本の大型ショッピングセンターで体験型プロモーションを実施する。
 
そして第四に、経済部国際貿易局と中国輸出入銀行が引き続き協力し、輸出保険と輸出金融の面で企業に優遇措置を提供する。今年1月から4月までで企業が申請した輸出保険や輸出金融は5,094件。金額と件数は前年同期比でそれぞれ31.71%と26.98%増えた。そのうちベトナムとインドへの輸出保険の保険金額とインドネシア、インド向け輸出の貸付金額はいずれも二桁成長となっており、企業の海外市場開拓を支援する中で、とりわけ「新南向政策」がターゲットとする市場に向けた輸出で顕著な効果を上げているという。「新南向政策」は、東南アジア、南アジア、ニュージーランド、オーストラリアの18カ国との幅広い関係強化を目指す政策。
 

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