2024/05/03

Taiwan Today

経済

中国の台湾産パイン禁輸、対日輸出が過去最高に

2021/03/04
台湾産パイナップルの中国への輸出が停止になり、台湾および海外では購買意欲が高まっている。写真は日本のスーパーマーケットに並んだ台湾産パイナップル。(台湾貿易センター東京事務所提供、中央社)
中国政府が1日から台湾産パイナップルの輸入を停止したことを受け、台湾では海外への輸出を拡大する動きが高まっている。行政院農業委員会(農委会、日本の農林水産省に相当)の陳吉仲主任委員(大臣)は3日、「日本向けのパイナップルの輸出量が過去最高の5,000トンを超える」との最新データを明らかにした。陳吉仲主任委員は同日、台湾南部台南市楠西区で行われた台湾パイナップルに関する座談会に出席し、青果集貨場を視察した。陳吉仲主任委員はメディアからの取材に対し「海外や台湾の企業、消費者、地方自治体が具体的な行動を示して、今回のパイナップル禁輸というピンチをチャンスに変えてくれたことに感謝している」と語った。

陳吉仲主任委員によると、2日夜時点で4万1,000トンを超える台湾産パイナップルの予約、輸出、加工注文が入っている。これは、昨年の中国大陸への輸出量と同等で、これによってパイナップルの販売価格が通常の市場価格を維持できているという。

陳吉仲主任委員は、「最近の台湾産パイナップルの主な輸出市場は日本だ。3日に入った最新情報によると、日本への輸出量が過去最高となる5,000トン以上に引き上げられた。中国以外の市場を開拓することで、特定の市場に依頼することによるリスクを分散できるようになる」と語った。
 

禁輸のニュースを受けてから、台湾の加工業者がパイナップルを加工品(ジュース、パイナップルケーキ、ドライフルーツなど)にして台湾の消費者に提供する他、海外の台湾企業や台湾華僑による台湾産パイナップルの大量購入も相次いでいる。陳吉仲主任委員は、加工製品が台湾産パイナップルの輸出量を引き上げ、「国家隊」が一丸となることで、台湾産フルーツが、支援が得られるよう望んでいるとの期待を示した。

ランキング

新着