2024/05/06

Taiwan Today

経済

IMD世界競争力ランキング、台湾は世界8位に躍進

2021/06/18
IMD(国際経営開発研究所)が2021年度の「IMD世界競争力年鑑」を発表。競争力ランキングで台湾は昨年より3位高い8位にランクされた。これは2013年以降の最高順位。(自由時報より)
スイス・ローザンヌに拠点を置く国際的なビジネススクール、IMD(国際経営開発研究所)が17日、2021年度の「IMD世界競争力年鑑」を発表。競争力ランキングで評価対象となった64カ国のうち台湾は昨年より3位高い8位にランクされた。これは2013年以降の最高順位。アジア太平洋地域ではシンガポールと香港に次ぐ3位だった。国家発展委員会(日本の省レベル)の高仙桂副主任委員は、評価の基となる項目のうち台湾は今年「経済状況(経済パフォーマンス)」(6位)、「政府の効率性」(8位)、「ビジネスの効率性」(7位)、「インフラ」(14位)のいずれにおいても昨年より大幅に進歩したと指摘、特に「経済状況」が11位、「ビジネスの効率性」が5つ順位を上げたことが全体としてのランク上昇の主な要因だと説明した。
 
高副主任委員は「IMD世界競争力年鑑」の内容を引用し、世界が新型コロナウイルスに苦しむ中で順位を上げた国々には4つのキー的な原因があり、それは政府と企業がコロナ禍に対応する上での柔軟さ、デジタル化とイノベーション、経済支援などの社会福祉制度、社会の団結力だと指摘。高副主任委員は、台湾の順位上昇もこの指摘に見合ったものだとし、台湾が行った早め早めの対応、デジタル技術の力、企業の活発なイノベーション、官民が共に感染対策に取り組んだ社会の団結力がいずれも順位上昇の主な原因になったとの見方を示した。
 
今年台湾は「経済状況」で昨年の11位から6位に躍進。高副主任委員はこれについて、昨年台湾はコロナ封じ込めに成功したことで年間での経済成長率3.1%を実現するなどプラス成長を果たした数少ない国だったほか、1人当たりGDP(域内総生産)と実質GDPもそれぞれ1位と2位に大きく上昇、さらには物品輸出の成長率も世界2位への急上昇を果たしたと説明した。
 
また、今年の「世界競争力ランキング」ではコロナ禍に対応して新たに「経済複雑性指数(economic complexity index)」を設けている。この指標は主に一国の輸出品の多様性と独自性を測ろうとするもので、台湾は世界で2位に評価された。台湾の輸出品は多元的であるほか世界の市場で独自の競争力を有しており、他国がなかなか取って代われないものであることが示された。
 
一方、「インフラ」面で台湾は14位。昨年からわずか1つ順位を上げただけだった。「インフラ」の小項目である「科学インフラ」で台湾は昨年より1位高い6位に。特に人口1,000人あたりの研究者の数では世界トップだった。
 
 

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