国家バイオ医薬品科学技術計画（NRPB）は17日、英製薬大手のアストラゼネカと提携覚書に署名した。双方は「ドラッグ・リポジショニング・オープン・イノベーション協力研究」計画を進める。アストラゼネカは低分子化合物20種を、台湾における新薬の研究開発用途に提供する。
NRPB召集人である、中央研究院の頼明詔院士は、このたびの「ドラッグ・リポジショニング」のバイオ医薬品開発協力モデルを通じて、双方の得意分野を結び付け、研究の前期期間を短縮するとともに、新薬開発の成功率を高めることができると指摘した。
「ドラッグ・リポジショニング」（既存薬再開発）とは、ある医薬品の開発目的であった本来の効用は芳しくないものの、さらなる研究によって、他の治療用途の可能性を見出すことである。すでに確定した効能を備えた医薬品の中にも、本来の効用とは関係のない新たな適応症が発見されることもある。