金融監督管理委員会（金管会：日本の省レベルに相当）は28日、「経済振興3.0」を発表した。行政院（内閣）が主導する台湾経済の体質を強化する対策と歩調を合わせ、7つの関連措置を打ち出した。中には、大・中企業への5,000億台湾元（約1兆9,400億日本円）の融資の提供、中・小企業への2,400億台湾元（約9,327億日本円）の追加融資も含まれる。これは、2008年、2012年に次いで、3度目の大・中企業向けの融資計画の実施となる。
金管会が打ち出した7項目の措置は、企業の中で最も基本的な人材の定着化、リクルーティングなどから、企業が活用できる手元資金の増加、さらに発展中の台湾の文化クリエイティブ事業の推進まで網羅している。
金管会は、台北市政府が2009年より展開している公共レンタサイクル「Youbike」を例に挙げ、「資金を提供することでそのシステムを海外の国々に輸出するよう協力することができる。海外でYoubikeシステムが確立すれば、自転車の需要が見込まれ、台湾の自転車の輸出牽引が期待できる」と、海外への輸出支援が望めることを説明した。
金管会は、行政院主導の「経済体質強化措置」計画は、産業高度化、輸出拡大、投資促進の三大政策を主軸とし、行政院をバックアップする金融所轄機関としての役割を果たしたいとしている。