2024/05/01

Taiwan Today

経済

長栄グループが110億台湾元の造船を台湾造船に発注

2015/08/12
エバーグリーンが台湾国際造船に発注したコンテナ船10隻は2018年上半期に引き渡し予定。写真はエバーグリーンが台湾国際造船に発注し、昨年7月に引き渡されたコンテナ船「長盛輪」。(中央社)

運輸大手、長栄集団(エバーグリーングループ)は、第3波(段階)船隊汰舊換新(古い船を新しい船に取り換える)計画を始動、2800TEU(20フィートコンテナ)型船20隻を発注する予定で、そのうちの10隻を台湾国際造船株式会社に発注した。エバーグリーンと台湾国際造船は10日、建造契約に調印した。2800TEU型船10隻の受注額は、110億台湾元(約424億5,400万日本円)を超える。2018年上半期に引き渡し予定で、エバーグリーンのアジア近海航路の新鋭となることが期待できる。

エバーグリーングループの謝志堅次席副総裁によると、今回の新船舶建造への投資は、自由貿易発展のビジネスチャンスに焦点をあてたものという。特に、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の発効に伴い、自由で開放した政策が経済貿易の交流を促進し、アジア区域内の貨物量の増加は、すぐにでも実現することが期待できる。

海運業界では、エバーグリーンの今回発注した2800TEU型船は、アジア航路で主力となっている1800から2500TEU型船に比べ多少大型で、輸送コストの削減に有利とみている。たとえ、今後経済情勢が変化し、アジア航路に加わらなくても、欧州・地中海航路に投入することも可能で、利用範囲が広いという。

台湾国際造船は、既に2017年第3四半期までの受注がいっぱいで、エバーグリーンからの発注を受けようとしても、すべてを受注することは困難な状態だ。しかし、エバーグリーンからの発注を受注後は、2018年半ばまでの経営見通しがたち、さらに利益率の高い受注を獲得するのに有利になるとみられる。

残りの10隻について、エバーグリーンは、日本の造船大手、今治造船にそれらを発注する計画だ。現在、契約内容を交渉中で、9月中旬以前に契約を交わす予定。エバーグリーンは1月末に、今治造船と、同社で建造される1万8000TEU型船11隻の長期用船契約を交わした。2019年前に引き渡しが予定されており、両者の提携がさらに密接になると期待される。

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