2024/04/28

Taiwan Today

経済

ハイテク産業は来年Q1に好転=モリス・チャン氏

2015/10/05
TSMCのモリス・チャン董事長(写真)は4日、ハイテク産業の景気は来年第1四半期に好転が期待できるとの見方を示した。(聯合報)

世界景気の厳しさが増しており、一部の学者は台湾の経済に明るさが見えないと警戒を強めている。今週発表される9月の輸出も月ベースで9カ月連続の前年割れとなる見通し。しかし、台湾を代表する世界的な半導体製造ファウンドリー、TSMC(台湾積体電路製造株式会社)のモリス・チャン(張忠謀)董事長(会長)は4日、景気は来年第1四半期には好転が期待できるとの見方を示した。ただ、3、4カ月先のことなので、何事もはっきりとは言えないとしている。

モリス・チャン氏は、現在の不景気は2000年のITバブル崩壊や2008年の世界金融危機の時ほどではないとした上で、ハイテク産業の景気は確かに悪いが一時的現象だと主張。不景気の主な原因は在庫が消化できていないことで、年末にこれが解消されれば来年第1四半期には好転が期待できると説明した。

また、中国大陸自前のサプライチェーン台頭により、中国大陸の半導体受託生産が台湾を追い抜くと懸念する声に対し、モリス・チャン氏は、「我々の技術、製造能力、顧客からの信頼度など様々な要素が、現在、我々と中国大陸との差を過去数年以上に広げている」と述べ、中国大陸にたやすく追いつかれることはないと断言した。

中華民国(台湾)政府が、中国大陸における12インチのウエハー工場設置を開放したことを受け、TSMCが工場を設けるかどうかについて、チャン氏は「(中国大陸に)行かないかもしれないし、行くかもしれない」と述べ、より時間をかけて検討する必要があると強調した。

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