2024/04/29

Taiwan Today

経済

製造業の生産額減少幅が縮小、Q4にはプラス転換へ

2016/11/21
第3四半期は電子部品が好調に。米アップル社のiPhone7(写真)の販売が好調なことも貢献。(中央社)

経済部(日本の経産省に相当)は18日、今年第3四半期における製造業の生産額は3兆1,143億台湾元(約10兆7,020億日本円)で前年同期比1.61%のマイナス成長だったと明らかにした。マイナス成長は7四半期連続。しかし、減少率は2015年第1四半期以降最小で、第4四半期にはプラス成長に転じることが期待できるという。

第3四半期における製造業生産額の前年比減少率が大きく縮小したのには電子部品の貢献が最大で、電子部品の第3四半期における生産額は前年同期比2.76%増となり、昨年第2四半期以降、5四半期続いたマイナス成長からプラスに転じた。

米アップル社の携帯電話、iPhone7の好調な販売、並びに中国大陸ブランドの携帯デバイスに対する力強い需要により、第3四半期におけるIC(集積回路)の生産額は3,504億台湾元(約1兆2,041億日本円)に増え、四半期ベースで過去最高を更新した。前年同期比では21.87%の大幅な成長に。

一方、液晶パネルは価格の前年割れが続いていることから、第3四半期の生産額は前年同期比で9.84%の減少に。ただ減少率は2015年第2四半期以降で最小となった。液晶パネルの価格が引き続き回復に向かうことで、第4四半期の生産額は前年比でプラスに転じることが期待できる。

第3四半期におけるベースメタルの生産額は前年同期比で1.49%増加し、昨年第2四半期以来、5四半期続いたマイナス成長から脱した。化学材料は台湾のエチレンプラントが年に一度のメンテナンス期間で、川下の石油化学工場もそれに合わせて点検修理を行った。このため第3四半期の生産額は前年同期比で3.54%減ったものの、減少率はやはり2014年の第4四半期以降で最小だった。

機械設備は世界の景気回復がいまだはっきりせず、企業の設備投資意欲が依然として保守的であるため、第3四半期の生産額は前年同期比6.82%のマイナスだった。

自動車部品はモデルチェンジの時期だった他、輸入自動車による競争も熾烈で、国産車及び自動車部品の生産額はいずれも減少。自動車全体での生産額は前年同期比で10.98%のマイナスとなり、減少率は拡大した。

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