2024/04/30

Taiwan Today

経済

ファスナー産業のレベルアップ支援、5年で売上げ300億台湾元増へ

2016/12/15
経済部が、ファスナー産業のレベルアップで、5年間で40億台湾元の投資を促し、売上げを300億台湾元以上増やすとしている。写真は契約式の模様。(中央社)
経済部(日本の経産省に相当)は今年、ファスナー(ねじ・ボルト・ナット)産業の「NICEレベルアップ変革指導計画」を推進、各メーカーが特色を備えた独特の製品を生み出せるよう指導することで、向こう5年間で40億台湾元(約145億日本円)の投資を促し、売上げを300億台湾元(約1,092億日本円)以上増やすとしている。経済部は14日、対象に選ばれた企業10社、安拓実業、豊達科技、恒耀国際、福輝螺絲工廠、詠全企業、精湛光学科技、中勝科技、淯群機械、宏楷科技、連翔工業との契約調印式を行なった。
 
経済部の沈栄津次長(副大臣)はあいさつの中で、工業用ファスナー産業は台湾にとって外貨を稼ぐ大変重要な産業で、2015年の生産額1,395億台湾元(約5,080億日本円)のうち輸出額は1,297億台湾元(約4,723億日本円)と、輸出比率が93%に達していることを指摘した。しかし、沈経済部次長によると、近年、台湾のファスナー産業は世界的な不景気と、中国大陸で自前のサプライチェーンが形成されている影響を受けている。そしてさらに、欧州連合(EU)が今年2月、中国大陸製のファスナーに対するダンピング課税の取り消しを宣言したことで、台湾のファスナー産業はより大きな打撃と課題に直面しているという。
 
こうした産業の行き詰まりを打開するため、経済部は今年、ファスナー産業の「NICEレベルアップ変革計画」を決定、審査を通じて同計画の対象を10社に絞り込んだ。これらの企業は工業用ファスナーの産業チェーンにおける製造側、周辺設備の側のいずれもカバーする。
 
経済部工業局では、同計画により、向こう5年以内に40億台湾元を超える投資を促せ、売上げも300億台湾元以上増やせると予想。同時にファスナー産業の構造を最適化し、輸出単価の上昇を加速すると共に輸出額の安定的な成長を目指すという。
 

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