2024/05/05

Taiwan Today

経済

物語のある島、「金門村史」出版

2017/01/17
台湾海峡で中国大陸にきわめて近い場所にある離島、金門の歴史がつづられた「金門村史」第1シリーズ6冊が15日に発表された。(中央社)
台湾海峡で中国大陸にきわめて近い場所にある離島、金門の歴史がつづられた「金門村史」第1シリーズ6冊が15日に発表された。金門の歴史は1700年に及ぶ。金門県文化局の呂坤和局長は、金門は面積こそ小さいものの、170あまりの自然な村に長い歴史と濃厚な宗族集落の特色などが加わって出来た、彩り豊かな文化の島だと紹介した。
 
1年間の準備を経て審査委員が6作品を選出。このほどそれぞれの作者を招き、執筆への思いを語ってもらった。林馬騰さんは、自分が書いたのは上林という小さな町での物語で大作ではないが、長老を一生懸命取材して忠実に「小さな町の大きな物語」を伝えようとしたと話した。後浦という小さな村出身の林金栄さんは、祖父が早くに南洋に渡り、従兄弟たちもみな海外に移り住んだ中、自分たちだけがここに残り、記憶をたどって後浦のこまごまとした事柄を記したと語った。
 
また、実家が后水頭にある黄克全さんは、村の歴史を書いたことはなかったが実家のために少しでも貢献したいと思ったと動機を説明。楊天厚さんは、実家が官澳で青嶼に近いとした上で、青嶼は優れた人材を数多く輩出していると強調、依頼に応じて青嶼の村の歴史について書く中で改めて青嶼を知ることができ、収穫が大きかったと述べた。
 
李福井さんは、古寧頭には600年にわたる発展の歴史があるとして、20年あまりにわたって収集してきた資料を世に出すことは自分が生まれた土地に対する最大の恩返しだと話した。また、蔡群生さんは自らを「軍人を退役した一介の武人」と形容、初めて書いた村の歴史で入選させてもらったが、他の作家たちと比べられるのは恐れ多いと謙遜した。
 
「金門村史」の第1シリーズは6冊。林馬騰さんの『古韻今輝-烈嶼上林郷社史』、林金栄さんの『金城鎮民的歳月容顔-后浦往事』、黄克全さんの『汶水揚浪后水頭』、楊天厚さんと林麗寛さんの『走読金門青嶼』、李福井さんの『古寧頭 李花開』、蔡群生さんの『御賜里名-瓊林』。「村史」は今後も毎年出版していく予定。
 
 

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