2024/05/05

Taiwan Today

経済

水産物研究発展輸出センター、来年2月の使用開始に目処

2011/07/25
馬英九・総統(中央左)は21日、屏東県枋寮郷で、タマカイなどの養殖を成功させた魚養殖業者を視察、魚苗場で卵などを見学する。タマカイやクエなど高級魚は中国大陸でも大人気。(中央社)
行政院農業委員会は24日、屏東県長治郷に位置する「農業バイオテクノロジーパーク」は台湾が世界をリードする農業バイオテクノロジー産業クラスターで、わが国の農業バイオテクノロジー産業の発展に向けての中心的拠点であるとした上で、「水産物研究開発輸出センター」の建設工事の進度は15%に近づいており、来年(2012年)2月には予定通り完成、使用を始められるとの見通しを示した。また、企業誘致も同時進行中で、すでに水産種苗や観賞魚の養繁殖に携わる企業9社の入居が決まり、スペースの貸し出し率は55%以上だという。 農業委員会によると、「水産物研究開発輸出センター」は総工費台湾元11億9000万元で、面積約5.5ヘクタール。研究開発物流区(1.8ヘクタール)と生産販売運営区(3.7ヘクタール)の二大エリアに分かれ、研究開発物流区には物流センター、輸出入税関、防疫検疫ステーション、プロモーション用展示場、ならびに国立屏東科技大学の水産養殖の専門家や獣医らの協力を受けて立ち上げる水産養殖研究開発基地が設けられる。 生産販売運営区では、水産養殖業者の生産販売と運営のニーズに対応して水産物専門の工場18箇所と企業が自主建設する工場の用地4箇所を準備、先進的なソフト・ハードと、スピーディーな輸出入検疫通関サービスにより、台湾の著名な水産物養殖企業の多くが入居を申請、これらは許可済みであり、産業クラスターとしての強みが形成されつつある。
水産物研究発展輸出センター、来年2月の使用開始に目処台湾はタマカイやクエの養繁殖で画期的な成果を上げている。代表的な業者は21日、通常のハタの十倍の値がつく「スジアラ」(写真)の養殖を広く指導していくよう政府に提言。漁業署では向こう二年の目標としている。(中央社)
農業委員会では現在、水産物養殖産業の対外輸出を加速しようと、国際的で迅速な検疫通関メカニズムの構築を目指している。これは、中華民国台湾はもちろん、他国で生産された魚も農業バイオテクノロジーパークの「水産物研究開発輸出センター」が受け入れ、厳しい管理と制御の下で繁殖と隔離検査を行って後、迅速な検疫通関サービスを経て世界に輸出していこうというもの。農業委員会では、水産養殖の研究と技術における台湾の実力はみなの知るところであり、技術密集型で付加価値の高い水産種苗と観賞魚は特に潜在力を持つ重要な産業の一つだと説明、「水産物研究開発輸出センター」の産業効果はすでに現れつつあり、来年2月の完成後は早期に対外的な販売ルートを築き、台湾をアジア太平洋地域における水産種苗センターに、そして世界の観賞魚輸出王国に育てると意気込んでいる。

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