2024/05/02

Taiwan Today

経済

米メディアが馬総統にインタビュー、「米財政への信頼」明言

2011/07/29
馬英九総統は「欧米債務問題のマイナス影響は受けるものの、台湾は十分に対応できる準備がある」と自信をみせた。写真は退役軍人協会で挨拶する馬総統。(中央社)
馬英九総統は28日、米大手メディアのウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューに応じた。米国債のデフォルト(債務不履行)や格下げに対する懸念が広がる中、世界5番目の保有国のトップとして馬総統は、「基本的には米財政を信じている」と強調。「米ドル以外の外貨資産も保有しているが、4,000億米ドルの外貨残高のうち、依然として米ドルが大きな割合を占めていることが、米財政への信頼を表している」と述べた。また、米国債の債務不履行や格下げへの対応策について、現時点では特に中央銀行との検討を行っていないが、極めて慎重に状況を監視していると述べた。 馬総統は、台湾が3年前のリーマンショックに端を発した世界金融危機後にとった一連の利下げ政策や、消費券配布による内需刺激策などを挙げ、危機に十分対応するための策を学び、これらを通じて景気回復を果たしたと説明した。 一方、下半期は主要な輸出先である欧米の債務問題の影響は多少なりとも受けるため、経済がやや低迷すると率直に述べたが、「対応策は十分に準備している」と表明した。 馬総統はまた、対米ドルレートが高値で推移する台湾元の動向に関し「市場メカニズムに任せており、特に為替政策を大きく変えるつもりはない」と答え、中央銀行への信頼感を示した。また、台湾元高は輸出産業には不利だが、輸入と国内物価の安定には寄与しているとプラスの面を強調した。 このほか、中国大陸市場での機会拡大を引き続き狙う方針を示した。台湾だけでなく日本や欧州のメーカーも、中国大陸事情をよく理解している台湾企業とともに恩恵を享受してほしいとの期待を述べた。

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