2024/05/05

Taiwan Today

経済

台湾の野生生物記録映画、世界自然・野生生物映像祭で受賞

2011/08/12
ミツバチを捕食するハチクマ。(林務局ウェブサイトより)
台湾で生息する猛禽類のハチクマの姿を追った台湾のドキュメンタリー映画、『九九蜂鷹(天空のハチクマ~台湾九九峰~)』が、日本の富山市で開催された、世界三大ワイルドライフ・フィルムフェスティバルの一つ「第10回世界自然・野生生物映像祭」で、「生物の生態に光明を投じ、深い洞察がなされている最も優秀な作品」に授与される「野生生物賞」を受賞した。 同映画祭は野生生物を記録したドキュメンタリー映画などを連続上映するアジア最大のワイルドライフ映像祭。今年は世界53カ国から過去最多の459作品が寄せられ、同作品は映画祭で上映される35作品にノミネートされていた。 この作品は、行政院農業委員会林務局が、台湾猛禽研究会に委託した、台湾中部に生息するハチクマの生態研究計画の一環として撮影された。研究の過程で、シベリアから中国大陸の東北部、日本、台湾を経て、インド、東南アジアまで渡っていくと思われていたハチクマは、多くが一年中台湾にとどまっていることが明らかになったという。中央研究院生物多様性研究センターの劉小如博士の主導により、3年をかけ製作された。演出は梁皆得監督、撮影は李偉傑氏が担当。 林務局によると、ハチクマは台湾でも重要な渡り鳥の一種に挙げられ、その飛来数はアカハラダカとサシバに次ぐ多さ。羽の色が多様なため「千面食蜂鳥」とも呼ばれる。他の猛禽類の多くが肉食であるのに対し、ハチクマは蜂の幼虫、さなぎ、成虫を主食とすることからこの名がついた。台湾の野生動物保育法(野生動物保護法)では希少野生動物に指定され、ワシントン条約では、「必ずしも絶滅のおそれのある種ではないが、その標本の取引を厳重に規制しなければ絶滅のおそれのある種となるおそれのある種」に指定されている。

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