2024/05/05

Taiwan Today

経済

台湾には第4原発9.7個分の地熱

2011/08/24
台湾は地熱発電で大きな潜在力を持つ。自然エネルギーとして原発依存度を下げられるか?(写真は大屯山地熱区。経済部ウェブサイトより)
行政院国家科学委員会が過去二年、専門家に協力して自主エネルギー開発計画を推進した結果、台湾全域の地熱埋蔵量は建設中の第4原子力発電所の9.7個分の発電量に相当することがわかった。 地熱発電では地表から貯水層に浸透した水が沸騰して生まれた蒸気を利用してタービンを回転させて発電する。かつては浅い部分しか探査できなかったが、現在はEGS(強化型地熱発電システム)で、地下3千メートルから1万メートルの地熱エネルギーを得ることが可能となっている。行政院国家科学委員会による4年1期の自主エネルギー開発計画の下、研究チームは、水力で地層を裂いて人工の貯留層を作り、水やドライアイスを注入することで、地底の熱エネルギーを地表に取り出すことができるとしている。 国内の地質学者によると、台湾本島では大屯山火山群、宜蘭平原から清水、そして台東の知本の地熱埋蔵量が最も豊富。研究では、宜蘭地区の地熱埋蔵量は7.4ギガワット、大屯山火山群地熱区は約2.9ギガワット、花東地熱区は約15.1ギガワットで合計25.4ギガワット、少なくとも第4原発の9.7個分の発電量に相当するとしている。 しかし、経済部エネルギー局の高官は、現時点では技術的に成熟している風力発電と太陽光発電が再生エネルギー政策の重点だと説明。地熱発電については、2012年に清水地区でモデル発電所を建設、中期計画でこれを拡大、長期的には2025年の深層地熱発電を目指すとしている。

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