2024/04/29

Taiwan Today

経済

蕭副総統:台湾に世界を呼び込もう

2011/09/01
蕭万長副総統は、「台湾に世界を呼び込む」のが国際市場開拓の戦略であるべきとしている。写真は31日、台北国際ロボット展で会場の展示品を参観する蕭副総統。(中央社)
蕭万長副総統は8月31日、台湾の大手日刊紙『中国時報』のインタビューに対し、台湾海峡両岸のECFA(海峡両岸経済協力枠組み協議)締結の意義として、関税引き下げにとどまらず、両岸間に経済貿易分野での制度化されたプラットフォームを築いたことだと指摘した。日本などは、台湾を通すルートが中国大陸進出への最短の道だと感じているとのことで、蕭副総統は、「台湾に世界を呼び込む」のが国際市場開拓の戦略であるべきだとしている。 蕭副総統は、ECFA交渉で多くの時間を費やしながら、合意したのが枠組み協議とアーリーハーベスト(優遇関税早期実施品目リスト)にとどまったのは、台湾が中国大陸との経済規模の違いを考慮したためだと説明、具体例として台湾が農産物の市場開放を断固受け入れなかったことを挙げ、多角的貿易自由化交渉による全面的な市場開放とは異なり、台湾の利益をより重んじたものであることを強調した。 蕭副総統はまた、ECFA締結後、日本のみずほ銀行が研究レポートで、日本企業が中国大陸に直接投資した場合の成功率69%に対し、台湾を通して投資した場合は78%だとその優位性を指摘していることに触れ、ECFAは短期的な関税引き下げリストであるのみならず、過去20年来、規範の無かった両岸の経済貿易面での往来を制度化し、不確定要素を減らすものなのだと説明した。 中華民国(台湾)における信用リスクについて蕭副総統は、国債のGDP比は38%に過ぎず、憂う必要は無いとした上で、台湾の経済成長は主に貿易と対外輸出によるもので、今後はこれまで依存してきた欧米市場からアジアなど新興市場にシフトしていくことが肝要だと述べた。 (2011/09/01 中国時報)

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