2024/05/01

Taiwan Today

経済

中央銀行「台湾元は韓国ウォンより安定」

2011/09/05
中央銀行の彭淮南総裁は米金融誌「グローバル・ファイナンス」の評価でも、世界最多の8度の「A」評価を受けている。(中央社ニュースサイトより)
中央銀行は4日、大手電子企業の経営者が先ごろ「政府の為替レートの管理は、韓国のほうが台湾よりうまく処理している」と発言したことについて、両通貨の為替相場変動の推移を表したグラフを示し「台湾元は韓国ウォンより安定している」と反論した。 中央銀行はまず、台湾元の為替相場は特殊な場合においてのみ政府が介入する「管理変動相場制(Managed Floating)」であり、平時には政府が相場をコントロールしているわけではないと指摘。つまり、基本的には外貨の需給バランスによって為替相場が決定し、経済と金融の安定のため必要が認められた場合にのみ、中央銀行が為替市場の秩序維持に取り組むとしている。 さらに、2007年12月31日を基準日とした過去3年間の対米ドル為替相場の変動について、台湾元と韓国ウォンを比較した場合、その変動幅は台湾元4.15%に対し、韓国ウォンは3倍以上の14.51%であることを指摘。台湾元が比較的安定していることで、対外貿易での為替リスクを抑え、貿易の促進に貢献していると分析した。 中央銀行はまた、台湾と韓国の輸出製品が類似していることで、ターゲット市場が重なっているため、メーカーが両通貨の動向に極めて敏感であることは理解できると表明。ただ、台湾元高となれば、輸出企業の米ドル所得が台湾元への換算後に減少する一方で、輸入物価の値上がり幅が少なく国内の物価安定には寄与すると指摘した。 また、中央銀行によると、管理変動相場制のもとでは、為替相場は国際収支を反映する。2008年には韓国で資金が大量に流出したため、国際収支が564億3,000万米ドルの赤字に達し、大幅な韓国ウォン安を引き起こしたが、一方で台湾の国際収支は同年262億8,000万米ドルの黒字と、逆の動きとなったことで当然、為替相場の動向も異なると説明した。

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