2024/05/03

Taiwan Today

経済

「グリーン産業の発展、経済部主導で」呉行政院長

2011/09/30
LED照明が人体に与える影響を研究する人間工学照明実験室。共同で看板を掲げた徐爵民・工研院長(右2)と九州大学の安浦寛人副学長(左)。(中央社)

行政院の呉敦義院長は29日、政府が推進するグリーン産業の現状について「わが国の重要な新興産業であり、太陽電池や発光ダイオード(LED)照明などの分野における技術開発や統合、関連の応用サービスなど整備された産業サプライチェーンが構築されている」と評価、経済部や関連省庁に対し計画にのっとり、引き続き前向きに取り組むよう指示した。

また、工業技術研究院(工研院)は29日、九州大学と共同で、国内初の「人間工学照明実験室」を設立した。LED光源が人体の生理や心理の健康にどのような影響を与えるかを研究し、人体を考慮しながらさまざまなニーズに対応する照明の開発を目的とする。

工研院は2009年から、この分野で世界的にも有名な九州大学の芸術工学研究院デザイン人間科学部門・人間工学教室と協力を開始、最先端の人間工学実験室構築のノウハウを取り入れ、台湾初の世界的レベルの同実験室を設置した。夜間照明としての快適な睡眠を可能にするLED照明の研究を行う。このほか屋外や室内、昼間や夜間などさまざまな環境をシミュレーションし、照明に関する応用技術を開発するプラットフォームとして、人間工学に基づいた高付加価値のLED照明の技術拠点を構築、2015年には生産額260億米ドルに達すると予測されるLED照明市場での商機獲得を目指す。

経済部は「わが国のグリーン産業は、太陽電池の生産量で3ギガワットと日本の2.5ギガワットを越え世界2位、LED光源は生産量が世界首位、生産額で2位など既に世界的な競争力を持つ。風力発電機設備でも世界で8番目の大型設備生産国となった」と説明した。同部によると、グリーン産業全体の生産額は2008年の2.3倍となる昨年3,800億台湾元(約9,516億日本円)、就業者数でも2008年(1万6,000人)から3万9,900人増加して昨年末現在で5万5,900人、2008~2010年の総投資額は1,384億台湾元(約3,466億日本円)に達した。

ランキング

新着