世界銀行は20日、『2012年ビジネス環境報告（Doing Business 2012）』を発表。183の経済体のうち、台湾は昨年より8位上昇、フランス、スイス、ベルギー、オランダなどを抜いて25位と評価された。台湾は2009年は61位、2010年は46位、2011年は33位だった。今回、再び順位を上げたことは、過去4年近く、ビジネス環境の改善に取り組んできた政府の努力による成果が、各種国際的な評価報告に反映されつつあることを示している。
世界銀行が評価する各指標において、台湾が特に優れている指標は、「電力の取得」（3位）、「破産処理」（14位）、「企業の設立」（16位）、「国際貿易」（23位）、「財産登記」（33位）。そのうち「電力の取得」は世界銀行が初めて採用した指標。台湾が劣っているとされるのは、「資金の借り入れ」（67位）、「税金の納付」（71位）、「投資家保護」（79位）、「建築許可申請」（87位）、「契約の執行」（88位）。
世界銀行が昨年11月に発表した、2011年度版と比べた場合、5指標で台湾は改善。「税金の支払い」が87位から71位へ。「企業の設立」が24位から16位へ。「建築許可申請」が95位から87位へ。「資金の借り入れ」が72位から67位へ。「契約の執行」が90位から88位へと上昇。一方で、「財産登記」が32位から33位へ。「投資家保護」が74位から79位へ。「国際貿易」が17位から23位へとわずかに後退した。
行政院経済建設委員会では、一部指標の改善は中華民国（台湾）が進める各種改革の成果と指摘。「税金の納付」では営利事業所得税率の引き下げと、税務の簡素化措置が貢献。「企業の設立」では会社登記を速やかに行えるウェブサイトが設けられている。「建築許可申請」では、建設許可や使用許可などの申請手続きの改革が寄与した。経済建設委員会ではまた、「会社法」と「証券取引法」の修正案が上半期に国会で可決されていれば、「投資家保護」でも大きな改善が見られたはずだと話している。