2024/05/02

Taiwan Today

経済

台東知本の取水管設置成功、深層海水開発にめど

2011/10/28
台東県知本には台湾最大の深層海水取水施設が出来る。環境面にも十分配慮し、台湾東部の新たな産業に育成する。写真は台東の美しい風景。(交通部観光局サイトより:康新伏撮影)

経済部水利署が推進し、第八河川局が執行する「深層海水低温利用及び多目的技術研究開発工場建設工事」は台東県太麻里郷知本渓の河口南岸の1.7ヘクタールで行われている。総投資額は4億4350万台湾元(約11億2500万日本円)。10月中旬には、深層海水を汲み上げる取水管の設置が行われ、24日から26日にかけて72時間連続の試験運転を行った結果、1日で深層海水1万2000トン以上が得られた。水温は約7.5度で基準をクリア、初歩的な検査では水質も良好で、管の敷設と取水が成功したことが確認された。

使用したパイプは国産のHDPE管(高密度ポリエチレン管)。取水深度は約700メートルで、パイプの直径は50センチ。1日に1万2000トンの取水が可能で、台湾で取水量の最も大きい深層海水取水システムとなる。今後は深層海水について、産業面からの技術研究が行われ、冷凍空調、温室栽培、海藻類の養殖試験、バイオ製品など、深層海水を利用した技術の研究が進められる。

また、台湾東部における深層海水に関する産業パークの設置に合わせ、地元の特色ある産業や、政府による開発資源を結びつけることで、多元的な開発が可能になる。環境資源の永続的発展も考慮し、深層海水を台湾東部の特色ある産業として育成することで、東部の産業に転換とレベルアップをもたらす。

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