2024/04/27

Taiwan Today

経済

台湾初、ケーブル式の海底地震計・海洋観測システムが供用開始

2011/11/15
同システムの設置で、地震予報の出るタイミングが10~20秒早まることも期待できるという。(国家災害防救科技中心サイトより)

中央気象局は14日、台湾初となるケーブル式海底地震計と海洋観測システムの供用を開始した。このシステムはNECが同局の委託を受け納入・設置したもので、台湾東部海域における地震と津波の観測を行うことが主な目的。また、同海域の海洋資源環境のデータ収集が可能となるほか、観測機器を追加することで、台湾初のリアルタイム観測が可能な複合海洋観測ステーションとなる。

中央気象局は台湾の地震観測ネットワークの整備と拡張に向け、2007年から「台湾東部海域ケーブル式海底地震計および海洋物理観測システム設置計画」(Marine Cable Hosted Observatory、MACHO)に着手、システム構築を進め、第一期の設置工事が今年10月に完了した。宜蘭県頭城鎮の陸上ステーションから外海に向け敷設されたケーブルの総延長は45キロメートルで、この先端に科学観測ポイントを設置し、海底広帯域地震計や加速度計、津波圧力計、水温塩分計、水中聴音器など多様な設備を接続し、海洋環境に関する貴重な観測データをリアルタイムで取得することができる。全体的な作動状況と効果を検討しながら、将来的には光ファイバーケーブルをさらに延長し、多機能観測設備を1~2組増設する方針だ。

中央気象局は同システムについて、「分野横断的、かつ画期的な意義を持つもので、地震活動のリアルタイム観測という役割を担うだけでなく、国内の海洋科学と水中技術の研究・発展に貢献するものだ」と説明した。

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