2024/05/07

Taiwan Today

経済

両岸銀行監理協力平台会議が具体的成果を

2011/11/24

台湾海峡両岸の「銀行監督管理協力プラットフォーム(平台)」第二回会議が23日午前に中国大陸の「中国銀行業協会」で開催された。双方は現在審査中の、両岸の銀行による、相手方での営業拠点設置申請案件、ならびに海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)でのアーリーハーベスト(早期収穫)の承諾事項などについて討論した。

会議で達成されたコンセンサスは、

①銀行の相手方における営業拠点設置については、審査作業を加速する。今年の年末までに、銀行の拠点設置準備作業を許可することを目指す。
②台湾の銀行6行の中国大陸における支店は、来年、人民元取り扱い業務の申請準備を終わらせ、中国大陸側の法規規定が定める条件を満たせばただちに申請が可能。中国大陸側は申請受理後、迅速に審査する。
③ECFAアーリーハーベストの承諾事項における「台湾資本企業」の定義は、中国大陸側の商務部門と工商管理部門が発行する企業許可文書で、台湾地区企業の投資によるものと明記されるもの。
④ECFAアーリーハーベストの承諾事項である「緑色通道」(台湾の銀行の支店設置や業務申請で便宜を図ること)が実施される範囲は、遼寧、吉林、黒龍江、重慶、四川、湖北、湖南、河南、陝西、広西、山西、安徽、雲南、貴州、江西、甘肅、内モンゴル、寧夏、青海、新彊、西藏の21省・市。中国大陸側の政策に変更があった場合は、最新の調整を基準とする。

また、両岸の銀行間往来でのさらなる開放項目については、関心の高いグループ企業の設立資格、設立数、設立地域、業務や経営内容などについても話し合い、第三回会議の議題とすることで一致。中国大陸の適格内部機関投資家(QDII)による台湾の有価証券に対する投資問題についても、今後、突っ込んだ話し合いをしていくことで合意した。

中華民国(台湾)の行政院金融監督管理委員会は中国大陸の証券業QDIIによる台湾の株式に対する投資を認めている。銀行業QDIIの投資を開放すれば、より多くの資金を台湾の株式市場に呼び込むことが可能になる。金融監督管理委員会では、中国大陸のQDIIによる台湾株投資の上限を現行の合計5億米ドルから、10億米ドルに引き上げることを検討中。現在、中国大陸の証券業QDIIによる台湾の株式に対する投資額は約2億2000万米ドル。

中国大陸の銀行による台湾の金融機関に対する資本参加については、台湾の「台湾地区と中国大陸地区の金融業務往来および投資許可管理方法」の第74条ですでに許可しているが、実際の施行時期については両岸が協議して決めることになっている。同規定では、中国大陸の個別の銀行が台湾の個別の金融機関に資本参加する場合、議決権のある株式に対する持ち株比率の上限は5%と定めている。そして、QDIIを通しての財務性の投資を含めた場合でも、台湾の個別の銀行における中国大陸の銀行や投資家の持ち株比率(議決権のある株式)は合計で上限10%までとされている。

ランキング

新着