2024/05/04

Taiwan Today

経済

「八瑤湾事件」から140年、国際シンポジウム開催

2011/11/25
和解の記念として花を受け取る、被害者遺族代表の野原さん(左)。(中央社)
1871年に起きた「八瑤湾事件(宮古島島民遭難事件)」から140年を迎え、事件の地元である屏東県の国立海洋生物博物館では26日、研究者らによる国際シンポジウムを開催する。 同事件は、台風により現在の屏東県牡丹郷の浜辺に漂着した宮古島の住民のうち、54人が先住民族のパイワン族に殺害されたというもの。宮古島へ帰り付いたのは12人だけだった。これが引き金となり、日本が台湾に出兵した牡丹社事件(1874年)が起きている。 23日には台湾で、被害者の遺族代表、野原耕栄さんと、加害者遺族代表のパイワン族・華阿財さんが和解した。事件に遭った被害者を助けた人々の遺族代表、楊信徳さんも現場にかけつけた。 行政院文化建設委員会は、われわれは歴史から学び、未来をよりよい方向へ進めることができると指摘。140周年の今年、これまで十分ではなかった研究を深め、この歴史上の悲劇による誤解を解いていくことが期待される。 事件の原因は、言葉が通じず意志の疎通が図れなかったことで、誤解が生じたことだという。日本は当時、「琉球王国」の宗主国の立場で台湾に出兵、台湾を治めていた清との争いに発展した。牡丹社事件をきっかけとし、その後琉球が日本に帰属することになると同時に、清が台湾の戦略的な位置付けを悟り、台湾は歴史的なターニングポイントを迎えることとなった。

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