2024/05/04

Taiwan Today

経済

国家人権博物館、準備室が設立

2011/12/12
開設式には蕭万長副総統(左から2人目)、呂秀蓮前副総統(右から2人目)、文建会の曽志朗主任委員(左)が出席。(中央社)

世界人権デーを迎えた10日、行政院文化建設委員会(文建会)が主導する「国家人権博物館準備室」が設立された。同博物館は10月19日、準備室暫定組織規則が公布・施行され、まず準備室の形で運営し、将来的には文化部に所属する組織とする方針だ。蕭万長副総統は開設式で、「人権博物館の設立は、中華民国(台湾)の人権の発展の歴史におけるマイルストーンであり、国際社会に台湾の人権保障が世界と歩調を合わせ前に大きく進んでいることを宣言するものだ」と表明した。

同博物館は新北市の景美人権文化パークに隣接し、以前拘置所だった施設を利用し、権威主義体制だった時代の記憶を留めている。人権文化パークとして開放しながら、過去の姿を復元し、次世代に歴史の教訓を知らせる人権教育の重要な場となっている。また、民主化に尽力した先人の犠牲や貢献に思いを馳せ、現在の民主的で自由な環境を大切にする思いを育んでほしいとの願いが込められている。

国家人権博物館準備室は、まず景美(新北市)と緑島(台東県)の人権文化パークを出発点とし、過去の政治的な人権に関わる史料や文献を収集しながら、政治的抑圧の被害者から口述記録や歴史証言などを収録し、台湾の人権史の発展や政治的抑圧の被害者の歩んできた道のりを国民により理解してもらうのが狙いだ。

展示は景美人権文化パークの「踏まれても折れないバラ――獄中文学・芸術・映画文化展」、「風に乗って受け継がれるタンポポ――被害者の生活と映像展」、「困難を乗り越えた人権のユリ――パークの歴史と史料・文物展」の3つの常設展のほか、仁愛楼(拘置所建物)の復元展示、政治犯の獄中手紙展、台湾人権史実記録・緑島人権文化パークなどの特設展がある。

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