2024/04/30

Taiwan Today

経済

行政院、株価対策を検討「ファンダメンタルズは良好」

2011/12/21
台北株式市場の平均株価は過去2年4ヶ月で最低のレベルに低迷している。(中央社ニュースサイトより)

行政院は20日、陳冲副院長が20日に国家金融安定基金委員会議を召集したと明らかにした。会議では、国家金融安定基金の執行秘書に対して、必要時には株式市場を安定させるための措置を採ることを委任すると決議した。

行政院ではまた、中華民国(台湾)の株式市場は以下の特質を持つとしている。

①上場企業の売上げは成長:国内上場企業の今年11月の売り上げ総額は約1兆6800億台湾元(約4兆3215億日本円)で、前年同月比で約1.76%、約291億台湾元(約748億日本円)増加、産業別では28産業のうち13産業が成長している。

②上場企業の配当利回りは他国・地域を上回る:上場企業が直近1年に行った現金配当と株式配当をもとに台湾証券取引所が計算した、2011年11月末時点での利回りは5.83%で、過去3年近くで最高の月となっている。また、11月末時点での現金配当利回りは4.84%で、シンガポールの4.08%、イギリスの4.0%、香港の3.74%、日本の2.59%、アメリカの2.13%より優れている。今年11月末時点での現金配当利回りが3%を上回る上場企業は478社で、現金配当が3台湾元(約7.717日本円)以上の企業は約150社に上る。

③上場企業の株価収益率(PER)が極めて低い:今年11月末時点でPERが最も高いのは観光類の24.55倍。最低は建材建設類の8.17倍。市場全体のPER15.29倍を下回り、同時に今年第3四半期までの売り上げと税引き後利益が共に成長している産業は、通信ネットワーク類、ゴム類、自動車類、電機機械類、化学類、セメント類、バイオ医療類、プラスチック類、電子回路類など9業種。これら業種の株価は業績に伴って上昇していないか、外国株式市場の下落の影響で下がっていることからPERは著しく低下、割安となっている。

④利回りが高く、PERが極めて低い優良企業は、今後も機関投資家の投資対象となる可能性が高い。

⑤証券取引所による座談会の開催:台湾証券取引所は、近日中に優良上場企業の責任者を招いて座談会を二回開催し、これらの企業の、最近の株式市場に対する見方と提言を聴取する。

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