2024/04/29

Taiwan Today

経済

オンシジューム産業、発展準備金制度設ける

2012/01/06
農委会はオンシジュームをコチョウランに次ぐ主力の花卉と位置付けている。(農委会の農業易遊網サイトより)

日本向け輸出切り花の主力の一つ、オンシジュームの生産・販売安定を支えるため、中華オンシジューム産業発展協会は、農家や関連団体および輸出業者らとともに、産業発展準備金制度を設けた。最盛期に生産や販売の調整を行うのが狙い。行政院農業委員会(農委会)によると、業界団体と農家、輸出業者などが自らの出資(輸出量に応じた比率)により、自発的に準備金制度を設けるのは花卉産業では初めて。このほか、農委会が、生産・販売の予報メカニズムを確立し、国内外の市場開拓に向けた産業動向の把握を支援する。

台湾のオンシジュームの輸出量は2011年には2,500万本に達し、日本の輸入オンシジュームの9割を占めている。ただ、最盛期を迎える毎年5~6月と9~10月には供給過多による価格圧力が生まれるため、農委会では生け花協会や農漁協の教室など各団体を通じ、展示や販促などの措置を採っている。

農委会農糧署による生産量の予報メカニズムは、集荷・梱包の現場で調達された苗の数量や、毎週の輸出量および国内の販売量を調査し、次月の生産・出荷量を予測。予測情報のプラットフォームを構築し、輸出業者や農家が参考にできるよう、生産・販売の調整の指標とする方針だ。

さらに、農委会によると、オンシジュームは台湾海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)におけるアーリーハーベスト(早期の実施・解決項目)の対象となっており、今年から中国大陸に輸出する際の関税がゼロとなる。このため、農委会は業者の中国大陸市場進出を支援するとともに、オーストラリアなど新たな市場の開拓も奨励する。

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